理科専科はどう考える?! 〜3年生への考察の書かせ方〜

授業観

はじめに

 自分は、基本的に考察は型を使って書けばいいよって指導しています。型っていうのは、「〇〇だった。このことから、△△とわかった」といったものであり、〇〇には結果が入り、△△には課題(=不思議)に対する答えが入るといった感じです。

 しかしながら、発達段階的に3年生には考察の型を教えるのは早いのかなって感じることもあります。そのため、3年生には3年生の実態にあわせた発問をしています。ということで、今日は3年生への考察の書かせ方について紹介します。

3年生に考察を書かせる際は…

 まずは、早速結論なのですが、自分は3年生に考察を書かせるときは…

この結果からどんなことが言えますか?

と発問しています。その理由については2つあります

理由の1つ目は?

 1つ目の理由は、「ハードルが低いから」です。

 「この結果からどんなことが言えますか?」っていうのは、「〇〇だった。このことから△△とわかった」の△△の部分だけを尋ねているわけです。そのため、3年生にとっては書きやすいわけです。

理由の2つ目は?

 2つ目の理由は、「考察の型指導へとつなげやすいから」です。

 だんだん考察が書けるようになると、「それって結果のどの部分から分かったの?」とか「結果のどの部分を見たの?」っていうふうに問い返しをします。これは、「〇〇だった。このことから△△とわかった」の〇〇の部分を尋ねているわけです。

 それをしていくと、「〇〇という結果だったので、△△というのがわかりました。」っていう風に、結果を理由付けに用いる子が出てきます。

 そうすると、「△△だけだったら、なんでそれが言えるのかな?根拠を見せてほしいなってなるけど、Aさんのやつだと結果を根拠にしてくれるからみんなが納得するよね」って価値づけします。

 そうなれば、あとは、型を教えるだけで、その子は書けるようになるって言った感じです。

この発問の仕方の使い所について

 ちなみに、自分は3年生意外の学年にも「この結果からどんなことが言えますか?」っていうのを発問することがあります。例えば…

①時間が足りなくて、△△の部分だけ書いてほしいとき(45分で実験に時間がかかったときとか)

②「〇〇だった」っていうのが書きにくいとき(例:物の温まり方で、金属棒と四角板の温まり方を図示した後など)

などがあります。

終わりに

 「考察をかいてごらん」っていうのが1番いい発問だと思うのですが、そのためには、教えたり繰り返しやってみたりといった時間が当然必要になります。

 いきなりかけるわけはないので、3年生の時からその素地を育むことは大事だなって思います。

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