6年理科「電気と私たちのくらし」指導案に悩む先生へ|5時間目の授業実践からヒントを!

電気と私たちのくらし

このブログ「ぼん先生の理科授業」では、理科専科であるぼん先生が、実際の授業をもとに作成したセリフ形式の理科授業を紹介しています。

これまでに約300本の授業案を公開し、全国の先生が「明日からすぐに実践できる理科授業」を目指して、発問例・板書・展開の流れをまとめています。

この記事を読むと、
・授業のねらいと展開の流れが分かります
・子どもが考えやすくなる発問例が見つかります
・次の授業づくりのヒントが得られます。

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<本当に発光ダイオードのほうが、豆電球よりも使う電気の量がすくないのか?>

板書案

作成中

復習する

C:前の学習の振り返りをしましょう

C:はい

C:Aさん

C:はい。前の課題は、「私たちは、電気を何に変えて利用しているのかな?」です

C:同じです。他にもあります

C:Bさん

C:はい。前のまとめは、「電気は、光、音、運動、熱などに変えて利用することができる」です

C:おなじです

T:そうだね。じゃあ、今日はこの続きからしましょう

C:はい

電気がたくさん使われていることを知る

T:みなさんって、学校で電気つかってますよね

C:はい

T:たとえばどんな道具につかってる?

C:蛍光灯

C:黒板消しクリーナー

C:テレビ

C:エアコン

T:もちろん他にもあるとは思います。ほんでね、家でも電気つかってますよね。たとえば

C:冷蔵庫

C:こたつ

C:洗濯機

T:などなどですね。

T:今回、あるグラフをもってきました。これは、1年間に日本でどれだけの電気を使っているかのグラフです。1965年のとき、1639億KWHの電気を使っていました

C:億?

T:うん。じゃあ、2021年のときってどれくらいだと思う?

T:実は、9237億KWHです

C:やば!

C:6倍?

T:ちなみに、世界規模で見てみてると電気の使用量はこうなってるそうです

C:お〜

T:グラフどうけ?

C:増えてます

T:ですね。ちなみに、2019年で、22848TWhです。わかりやすく言うと、28.4兆KWHです

C:やばすぎる

T:1年間ね。

C:笑えん

T:ですね。このままいくとどうなる?

C:もっともっと電気の使う量は増えそう

T:ですね。電気の使用量増えると何が考えられそう?

C:環境がわるくなりそう

C:たしかに、火力発電とかで地球温暖化とかなりそう

T:そうだよね。環境への影響が考えられそうだよね。だから、いま世界中で電気を効率的につかう方法が考えられているんです

C:なるほど

どうすれば効率的に電気をつかえそうかな?

T:そしたら、ちょっと時間をとるので、普段の生活のなかで、「あ〜これって効率的に電気をつかうことに繋がっていそうだな」っていうものをノートにかいてみてください。聞いたことがあるでもいいよ

C:はい

T:じゃあ、はじめてください

C:はい

C:できました

T:じゃあ、おしえてください

C:はい

T:Cさん

C:はい。なんか、こまめに電気を消すです。

C:わかりました。ほかにあります

C:Dさん

C:省エネ家電を使うです

C:おなじです。ほかにあります。

C:Eさん

C:はい。暖房を使わずに、毛布で暖を取るです

C:わかりました。ほかにあります

C:Fさん

C:はい。自動で電気が消えるです

C:わかりました

T:なるほどね

本時の課題をつかむ

T:そしたら、今回、これにスポットをあてます

C:省エネ家電にする

T:なんか、最近って省エネ家電とか言われてるじゃないですか。

C:はい

T:たとえば、こういう蛍光灯よりも

C:LED

T:お〜。LED。LED知ってる?

C:はい。自分の家、LEDです

C:僕も

T:そっか!先生の家は普通の電気なんだけど、前々から疑問があって…

C:はい

T:あれ省エネっていうけど、ホンマに省エネなん?

C:たぶん?

T:どっちも光やん。そんなに違いあるんかね?

C:言われてみれば

T:じゃあ、ちょっと調査しよう

C:調査!

T:何について調査をするかというと?

C:LEDは本当に省エネなんか

T:そうそう。まあ、もう少し理科っぽく言うと、LEDって日本語で発光ダイオードっていうんやけど、発光ダイオードのほうが使う電気の量が

C:少ないのか?

T:ですね。ということで、これから豆電球と発光ダイオードを比べてみて、使う電気の量が発光ダイオードのほうが少ないのか見ていきましょう

といって本時の課題として「本当に発光ダイオードのほうが、豆電球よりも使う電気の量がすくないのか?」と書きました。

実験方法を確かめる

T:じゃあ、今から実験方法を考えます。実験方法を考えるときに大事なことは?

C:条件制御

T:条件制御って?

C:調べたい条件は変えて、他の条件は同じにする

T:ですね。じゃあ、今回変える条件は何?

C:豆電球か発光ダイオードか

T:ですね。

T:そしたら、今回、教科書で実験方法を確認しよう

C:はい

T:じゃあ、教科書◯Pを読んでみて

C:読めました

T:じゃあ、まずは何をするの?

C:コンデンサーに電気を貯める

C:そうだね。ほんで、電気の量が変わってしまった条件制御できないので、どっちも

C:50回

T:あと、回す速さは?

C:1秒間に3回くらい

T:ほんで、蓄電したあとはどうするの?

C:時間をしらべる

T:ほんで、それっを何回するの?

C:それぞれ3回ずつ

T:ですね

T:そしたら、こっから考えてほしいんだけど、今って、発光ダイオードのほうが、使う電気の量がすくないと予想してるよね

C:はい

T:じゃあ、これってどんな結果になるはず?

C:はい

T:Gさん

C:発光ダイオードのほうが豆電球よりも長く電気がつくはずです

C:?

C:おなじです

T:これ。Gさんが言ってくれたので正解です。でも理由が大事なので、なんでなのかペアで相談

C:はい

C:できました

T:おしえて

C:はい

T:Hさん

C:はい。今電気の量が同じで、使う電気が少ないから、長い事つくはずだからです

C:同じです

C:?

T:まだ分かってない人がいるよ?

C:うーん

T:そしたら、こういうときは具体的に数字をつかって説明するといいかもしれないよ

C:はい

T:Iさん

C:はい。たとえば、スタートで50の電気が溜まってるとします。ほんで、豆電球は、10の電気で1分もつとしたら、5分しかもちません。ほんで、発光ダイオードは、使う電気の量がすくないので、5の電気で1分もつとしたら、10分もちます。だから、発光ダイオードのほうが長くなります

C:わかりました

T:そうだね。豆電球もLEDも光るものなので、同じ量の電気を与えられたとき、長く光っている方がいいわけですよ

C:たしかに

T:そしたら、次回は、時間に注目しながら本当に発光ダイオードは使う電気の量がすくないのかを調べましょう

C:はい

ふりかえりをする

T:じゃあ、ふりかえりをしましょう

C:はい

C:できました

終わりに

 今回、①効率的に電気を使うということを先に取り上げ、(1)省エネ家電、(2)プラグラミングにつながるような意見を引き出したこと、②実験方法よりも結果の見通しに時間をかけたことを工夫しました。

 子どもたちにとって考える必要性がある展開にする、子どもがつまずきそうなところを拾うなどの意識からこういう流し方にしました。

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