理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「電流がうみ出す力」2授業目〜

電流がうみ出す力

 まだ1授業目を見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「電流がうみ出す力」1授業目〜をご覧ください。

<本当に電磁石にN極やS極はあるのかな?>

板書案

復習をし、課題を掴む

T:今って電磁石の勉強をしているんだよね

C:はい

T:電磁石ってなんだっけ?

C:コイルに鉄しんを入れ、電流を流すと鉄しんが鉄をひきつける。これを電磁石といいます

T:そうだね。

T:つまり、何のように振る舞うかというと

C:磁石

T:そうだね。でも、磁石と違うところはどこかというと

C:電流が流れている間しか磁石のように振る舞わない

T:だね。

T:じゃあ、今日は電磁石の特徴について詳しく調べてみようと思うんだけど、磁石のここ何ていうの?

C:N極

T:じゃあ、ここは?

C:S極

T:じゃあ、電磁石にもN極、S極あるとおもう?

C:あ〜

T:予想書いてみて

C:はい

C:できました

T:じゃあ、聞くよ。あると思う人?

C:はい

T:ないと思う人?

C:はい

T:なるほど。じゃあ、すくない「ない」って言う人から聞いていくよ。おしえて

C:はい

T:Aさん

C:はい。鉄をひきつけるだけで、極とかはできないと思うからです

C:わかりました

T:じゃあ、「ある」の人は?

C:はい

T:Bさん

C:じしゃくみたいに振る舞うから、じしゃくと同じように極もできると思うからです

C:おなじです

T:なるほどね。じゃあ、真実はどっちなんだろうね?

C:うーん

T:じゃあ、今日の課題は?

C:本当に電磁石にN極やS極はあるのかな?

T:じゃあ、それでいこう

ということで本時の課題として、「本当に電磁石にN極やS極はあるのかな?」に決まりました。

実験方法を確認する

T:そしたら、今日はこんな実験をして確かめようと思います。

C:あ〜なるほど

C:え?

T:グループでどんな実験をしようとしているのか相談

C:できました

T:おしえて

C:はい

T:Cさん

C:はい。前に出ます

C:どうぞ

C:ここに電磁石と方位磁針がおいてあって、もしこっちがN極になっていれば、この方位磁針の針がうごくはずで、もし極がなければまったく動かないんだと思います

C:わかりました

T:聞くよ。今、Cさん。こっちをN極としてっていってたよね。ほんで、方位磁針の針が動くって言ってたけど、赤と白どっちが来るの?ペアで相談

C:できました

T:赤だと思う人?

C:?

T:白だと思う人?

C:はい

T:これ実は白が来ます。なんでか説明できる人?

C:はい

T:Dさん

C:はい。方位磁針って赤がN極で白がS極ですよね。今こっちがN極だから、S極がひきつけられるはずだから、白が来るはずだと思います。

T:正解。そういうこと

T:つまり、方位磁針にはN極、S極あって、もし電磁石に極があるならひきつけられて針がうごくはずだよね。でも極がないなら、別に動かないよね。じゃあ、どうなんだろう?っていうふうな実験をするよってこと

C:わかりました

T:つまり、今日の見るポイントはどこかというと

C:針の動き

T:ということだね。

実験準備をし、実験を行う

T:じゃあ、今日のワークシートを配るね。もらったら名前を書いてね

C:できました

T:集合

C:はい

T:そしたら、グループの代表を決めて、その人のキットとそこに必要な道具おいてあるから、こんなふうに回路を作ってください。

C:わかりました

C:できました

T:OK。ミニ先生として手伝ってきて

C:できました

T:OK

T:よし。じゃあ電池取りに置いで

C:はい

T:じゃあ、やっていいよ

C:いくよ

C:うわ!針動いた

T:よし、じゃあ、スケッチして

C:できました

T:もっとやってみたいこととかある?

C:先生!これ電池逆にしたらどうなるんですか?

T:どうなると思う?

C:たぶん針が逆にうごくはず

T:なんでそう思うの?

C:電流が逆になったら、極も反対になると思うからです

T:なるほど。4年のときに電流には向きがあるって習ったもんね。じゃあ、やってみて

C:やっぱり逆になった

T:じゃあ、それもスケッチして。これ使っていいよ

C:はい

C:できました

T:じゃあ、電池抜いてもってきて

わかったことをかく

T:じゃあ、わかったことをかいてみて

C:はい

C:できました

T:おしえて

C:電磁石にもN極やS極があるとわかりました

C:電池の向きを逆にすると、極も逆になるとわかりました

T:なんで電池の向きを逆にしたら極も逆になるんだと思う?

C:電流の向きが反対になるから

T:そういうことだね。つまり、電流の向きと極の向きが関係しているってことだね

まとめをし、ふりかえりをする

T:じゃあ、まとめをするよ。今日のまとめはどうなる?

C:電磁石にもN極やS極がある

T:そうだね。ただ、磁石と大きな違いは、磁石の場合、極の向きを変えることができないけど、電磁石の場合は?

C:変えられる

T:そうすればいいの?

C:乾電池の向きを変える

T:あ〜。それよりも理科の言葉で説明して

C:電流の向きを変える

T:そう!それ。そっちの方が良い

といって本時のまとめとして、「電磁石にもN極やS極がある。電流の向きを反対にすると、電磁石の極も反対になる」としました。

T:じゃあ、ふりかえりをしてみて

C:できました

広げよう!理科の発想を行う

T:じゃあ、教科書開くよ

C:うわ!すごい!めちゃくちゃゴミ

T:これね。実は鉄のかんなの

C:へえ!

T:でね、こういった鉄のゴミを集めるとき、磁石じゃなく電磁石を使うんだよ。動画あるからみようか

(動画視聴中)

C:すごい

T:じゃあ、なんで磁石じゃなく、電磁石を使うんだと思う?

C:わかった!

T:ヒントは、電磁石と磁石の違いに注目するといいな。事実と考えたことをセットで書いてもっておいで

C:できました

T:なるほどね

C:できました

T:できたひとで見合いっこしてて

T:じゃあ、そろそろいいかな?じゃあ、Fさんよんで

C:電磁石は電流を流したときにしか磁石にならないので、ゴミを集めたいときは電流をながして鉄を集め、ゴミを捨てるときは電流をきって落とすとらくだからだと思います

C:おなじです

T:磁石の場合、ゴミを集めるのは?

C:できる

T:でも、ずっと鉄がついてるから、捨てるときはどうしんとだめかっていうと

C:手で取る?

T:そうやな。でも、めんどくさいね

T:じゃあ、電磁石やったら楽ねんけどどうすればいいかっていったら

C:電流をきる

T:なんで電流きいればいいの?

C:電流をきれば、磁石にならないから鉄がおちる

T:じゃあ、動画のつづきみせるね

(動画視聴)

T:きみたちのいったとおりだね。こうやって便利に使っているよってことね

C:はい

おわりに

 今回は、実験の前の見通しをもたせることが大事だと思います。写真をみて、「もし極があるならどういう結果になるのか」っていう結果の見通しをもてると実験方法をイメージできるようになります。そして、これがあるからこそ、その実験の意図をつかめて、子どもも理解できるというわけです。

 続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「電流がうみ出す力」3授業目〜をご覧ください。

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