理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「花から実へ」5授業目〜

花から実へ

 まだ4授業目を見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「花から実へ」4授業目〜をごらんください

<どうしてめしべに花粉がついているのかな?>

板書案

※後日編集予定

 ①「レンズ2こ→レンズ」…レンズ1個でも上下左右反対になるから

 ②受粉の説明ができなかったので、全カット

中心に持っていきたいときどうする?

T:じゃあ、今日の問題を配るから、ノートにはってね

C:できました

T:これ実はよく出る問題なんだ。答えどっちだと思う?

T:アだと思う人?

C:はい

T:イだと思う人?

C:はい

T:じゃあ、今から実際にやってみよう。

T:今、ここに顕微鏡5台とスライドガラスを準備しました。スライドガラスには、このように赤い水性ペンで点が打ってあります。全員、アの向きに動かしてください。確認できた人は、このあかい印をさっきと同じような場所に戻して、次の人にまわしてください子どもを動かすコツ

C:はい

(しばらく観察)

T:わかった?

C:はい

T:アのほううごかしたらどうなった?

C:消えた

T:そうなんです。リアルの世界だったら、中心に持っていきたいときは、観察するものを中心に持っていけばいいんだけど、顕微鏡だと逆に中心にもっていこうとすると見えなくなってしまうんですよ

C:え〜なんで

T:じつは、顕微鏡って上下左右が反対になってうつるんです。

T:でね、これ虫眼鏡でもおなじこと起きるんですよ。最初目に近いときは普通にみえるとおもうんだけど、放していったら、上下左右反対に見えるんですよ。やってみたい?

C:やってみたい

C:本当や!「あ」の文字が反対になった!

T:そう。顕微鏡の特徴っていうよりレンズの特徴として、あるタイミングになると上下左右反対になっちゃうっていうのがあるんです。

T:これが、理由なんだけど、君たちには難しいかもしれないから、この問題のコツ言うよ

C:はい

T:右端みたけりゃ右にいけ【どの子にも解けるようにするためのコツ】

C:どういうこと

T:今観察したいものはどこにあるかというと

C:右

T:だからこいつを真ん中に持っていきたいとき、イの方向にやればいいから

C:右にいけってことか!

T:これで覚えればどの問題もとけるよ。例えば、観察したいものが下にあります。どうすればいい?

C:下にいけ!

T:正解。じゃあ、観察したいものが右斜め上にあります。どうすればいい?

C:右斜め上にいけ!

T:ということ。でもその理由には、顕微鏡は、上下左右反対にうつるからというのがあるよってこと

C:先生。メモするので時間ください

T:いいよ。じゃあ、時間あげるね

本時の課題を掴む

今回は前半が盛り上がってしまったので、のこり20分くらいとなりました。そこで、アサガオだけにしぼって、勉強しました。

T:みなさん、これ何の花?

C:あさがお

T:アサガオの花粉は前回見たね

C:はい

T:どんな形だった?

C:なんかウイルスみたい

T:そうだね。でね、この花粉ってどこで作られるかというと

C:おしべ!

T:正解!花粉っておしべで作られるんだったよね。でもね、科学者の人たちはめしべの観察してたら、「あれ?めしべにも花粉がついているときもあるぞ。なんで?」ってなったんですって

C:え〜

T:じゃあ、それはなんでだろう?というのを今日はみなさんと学ぼうと思います。はい。じゃあ、今日の課題は?

C:どうしてめしべに花粉がついているのかな?

T:じゃあ、それにしよう

ということで本時の課題として、「どうしてめしべに花粉がついているのかな?」に決まりました。

予想する

その後、予想をさせ、全体で共有をしました。子どもたちからは…

①おしべとめしべが近いから、おしべの花粉が飛ばされてついた

②おしべとめしべが近いから、おしべとめしべが当たってついた

③めしべも花粉を作れる(おしべとは違う花粉)

④めしべも花粉を作れる(おしべと同じ花粉)

といった意見が出ました。そこで、動画で確認しましょうとつたえました。

めしべに花粉がついた理由を捉える

T:これがめしべで、これがおしべね。よく見ててよ

C:あれ?なんかおしべ伸びてない?

C:本当や。のびてる

C:うわ当たった。このときついたんや!

T:ということで、正解は…

C:おしべがのびて、めしべにあたったときに花粉がついた

T:正解

T:実は、あさがおって朝に花を咲かせて、夕方くらいには閉じてしまうのね。それで閉じてから花が開くまでの間に、このおしべが伸びていくの。それで、当たったときにめしべのさきに花粉がつくの

C:なんかすごい

T:よし、じゃあ、まとめ書くよ

といって、「おしべがのびて、めしべにあたったから」と書きました。

次回について

T:ごめん。そしたら時間来てるんだけど

T:次回は、ヘチマをやります。実は、アサガオもそうだったから、ヘチマはどうなんかな?って見てみたら、どうやらめしべにも花粉がついていたんだよ。

C:え〜

T:これはもちろん、おばなのおしべがのびていって、めしべにあたった

C:それはちがう!

T:そっか。じゃあ、どうしてめしべに花粉がついているんだろうね。次回はそれをやります

C:はい

おわりに

 今回は、顕微鏡の特徴を捉えることを大事にしました。中学1年の「実像」の話にもつながるので、ここまでくわしく教える必要はないけどやりました。

 教科書で「顕微鏡は上下左右反対にうつる」っていう部分を読んだからって子どもは理解できるとはかぎりません。実感を伴いながら確かに上下左右反対にうつるっていうのを理解させることが記憶の定着のために必要だと思います。そして、なにより子どもたちの姿を見ていたら、すごい嬉しい気持ちになりますよ。

 続きが気になる方は理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「花から実へ」6授業目〜をご覧ください。

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