理科専科がズバリ授業案を公開! 〜4年「物の体積と温度」6授業目〜

物の体積と温度

 まだ5授業目を見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜4年「物の体積と温度」5授業目〜をご覧ください。

<金属は温められたり、冷やされたりすると体積がかわるのか?>

板書案

復習し、課題を確認する

T:今って温めらたり冷やされたりすると体積はどうなるのか?っていうのを勉強しているよね

C:はい

T:空気は?

C:温められると体積が大きくなり、ひやされると体積は小さくなります

T:水は?

C:温めると体積が大きくなり、冷やされると体積は小さくなります

T:金属は?

C:わかりません

T:ですね笑 だから、これを今日ははっきりさせようね。じゃあ、今日の課題は?

C:金属は温められたり、冷やされたりすると体積がかわるのか?

T:じゃあそれね

ということで本時の課題として、「金属は温められたり、冷やされたりすると体積がかわるのか?」に決まりました。

実験方法を確認する

T:ということで何をつかって実験するかというと

C:金属球となんかわっかのやつ

T:そうだね。これだね。じゃあ、一応のため実験方法の確認ね

T:これ、はじめは…

C:通った

T:だね。そのあと、どうするかというと

C:お湯に入れて、もし体積が大きくなるなら通らなくなるはずで、変わらないなら通るはず

T:ですね

T:つぎ、これ。はじめは・・・

C:通らない

T:だね。そのあと、どうするかというと

C:氷水に入れて、もし体積が小さくなるなら通るはずで、変わらないなら通らないはず

T:ですね。

T:それで真実をはっきりさせましょう。じゃあ、これワークシートね。もらったら名前をかいて

C:できました

T:何か質問はありますか?

C:ないです

T:じゃあ、このキット2セットしかないから、2グループに分けるわ。ほんで実験スタートね。必要なものは自分で持っていって。あと欲しいものは言ってね。

C:わかりました

実験をする

 その後は、実験をさせました。ハッキリいうとこの実験はかなり時間がかかります。

 今回は、「空気も水も」ときてるので、「金属も」というふうに考える子は一定数います。その子は、自分の思い描いた結果が出ません。だから、「これ時間が短いんじゃない?」という意見が必ず出ます。案の定今回も出ました。それでかなりの時間お湯や氷水に入れたり、再実験を重ねたりしちゃうのです。

 この場合、先に「何分までね」と時間を意識させるか、「ここまで」と打ち切らせるかという手立てを打たなければなりません。今回は、「ここまで」というふうにしました。ぜひ、この心づもりをしておいてください。心づもりをしておけば、焦らずにすみますからね

結果を確認し、考察を書く

T:じゃあ、結果を確認するよ

C:はい

T:まずは、お湯のときね。はじめは?

C:通る

T:お湯に入れた後は?

C:通る

T:次、氷水の場合ね。はじめは?

C:とおらない

T:氷水に入れた後は?

C:とおらない

T:じゃあ、この結果を踏まえて考察を書いてみて。

C:はい

C:できました

T:もってきて

C:はい

T:なるほどね

C:できました

T:なるほどね。できた人同士で交流してて

C:できました

T:はーい

T:そろそろいいかな。じゃあ、Aさんおしえて

C:はじめは金属球をとおってお湯に入れても金属球は通ったので、金属は温めても体積が変わらないとわかった。また、はじめは金属球がとおらなくて氷水に入れても金属球は通らなかったので金属が冷やしても体積が変わらないとわかった。

C:にてます

T:要するに、体積は変わるんか?変わらないんか?

C:変わりません

T:ということが言えそうだね。意外だね

C:はい

T:じゃあ、振り返りをしてみて

C:できました

T:今回は、振り返りを是非見たいので出してください。とても振り返りが楽しみですね

終わりに

 今回は、2つをみています。1点目は、結果から正しく考察できているかです。今回の結果では、「かわらない」というふうに結論づけることが正しいと思います。それは、真実(=本来金属は体積がかわる)とは違いますが、自分が得た結果から考察をただしく書くというのは誠実な態度だと思います。科学は、常に進化するものだし、後から真実は違ったって変わることもありますから、全然問題ないと個人的には思います。

 2点目は、納得いかなかった子が、この実験に対し、別の案をだすかということです。「時間が短いのではないか」という意見はとてもよかったです。でも、時間をかえても結果が変わらなかった時、そのまま納得するか、別案を出すかは違うと思います。「もっと温度をあげたら?」「もっと温度を下げたら?」っていうのが出たら、その子はめちゃくちゃ褒めポイントです。でも、今回は出なかったので次回は別の入り方をします。そして、いろいろな先輩から学びながらいつかできたらいいなと思います。次回もお楽しみに〜

 続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜4年「物の体積と温度」7授業目〜をご覧ください。

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