理科の授業が、もっと上手になりたい。でも、毎日の授業づくりに追われて、思うようにいかないこともありますよね。
このブログ「ぼん先生の理科授業」では、理科専科であるぼん先生が、実際の授業をもとに作成したセリフ形式の理科授業を紹介しています。
これまでに約300本の授業案を公開し、全国の先生が「明日からすぐに使える理科授業」を見つけられるように、発問例・板書・展開の流れまでまとめています。
この記事を読むと、
・授業のねらいと展開の流れが分かります
・子どもが考えやすくなる発問例が見つかります
・次の授業づくりのヒントが得られます。
学年別にまとめた授業案はこちら👇
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まだ5授業目を見ていない方は、先に3年理科「太陽の光」指導案に悩む先生へ|5時間目の授業実践からヒントを!をごらんください。
この単元を最初から順に見たい方は、3年理科「太陽の光」のまとめページをごらんください
<どうして集めたところが小さいほうが明るく温かくなるのか?>
板書案

復習する
C:前の学習の振り返りをしましょう
C:はい
C:Aさん
C:はい。前の課題は「明るく温かくなるのは、集めたところが小さいとき?大きいとき?」です
C:同じです。
T:そうだね。ちなみに、何をつかって日光をあつめてたんだっけ?
C:虫眼鏡です
T:そうだね。じゃあ、今日はなにをするの?
C:結果の確認
T:ですね。じゃあ、まずは結果の確認をしましょう
結果を確認し、課題を掴む
T:まずは、大きいときの方でわかったことありますか?
C:ちょっとあかるくなっていました
C:かみはこげませんでした
T:なるほどね。じゃあ、小さいときの方でわかったことありますか?
C:とても明るかったです
C:かみからけむりがでました
C:かみがこげました
C:紙にあながあきました
T:なるほどね
T:じゃあ、結局どっちのほうが明るく温かくなるの?
C:小さい時
T:そうなんです。実は、小さいときのほうが明るく温かくなるんですよ
C:なんか意外
T:じゃあ、今日はなにをするかっていうと、「なぜ小さいときのほうが明るく温かくのか?」っていうことです。
C:たぶんわかった
T:今までの既習とつなげながら考えられるといいね。じゃあ、今日の課題は?
C:どうして集めたところが小さいほうが明るく温かくなるのか?
T:わかった。それにしよう
ということで本時の課題として、「どうして集めたところが小さいほうが明るく温かくなるのか?」に決まりました。
イメージ図を書く
T:そしたら、今から皆さんにイメージ図を書いてもらいます
C:イメージ図?
T:イメージ図っていうのは君たちの頭の中にあるイメージを図にしたものになります。目に見えないものについて考えるときに役に立ちます。
T:たとえば、日光ってみえますか?
C:みえません
T:だよね。だから、言葉だけで説明しても伝わらないことがあります。だから、今回で言えば、日光がもし見えたとしたら、日光がどうなったから明るく温かくなるのかをイラストといっしょに説明すると伝わりやすくなるってことです。
C:なるほど
T:そしたら、ワークシートを配るね。もらったら名前を書いてね
C:できました
T:そしたら、日光は目に見えないけど、こんなふうに線で表してみましょう
C:できました
T:じゃあ、なぜ小さく集めたほうが明るく温かくなるのか、このイメージ図の続きを書いてみて。あと絵だけじゃ分からないから説明も書いてね
C:わかりました
考えを共有する
T:じゃあ、グループで共有してみて
C:はい
C:できました
T:じゃあ、教えて下さい
C:はい
T:Aさん
C:はい。私はこんなイメージ図を作りました。
C:前のときに日光が集まれば集まるほど温かく明るくなるのを勉強したじゃないですか。それで、小さい方だと1点に日光が集まるから、温かく明るくなるのだと思いました。大きいと、日光があつまってないからその分温かく明るくならないのだと思いました
C:わかりました
C:つけたしです
T:Bさん
C:はい。自分もAさんとにていて、小さいほうが1点にあつまるから温かく明るくなるのだと思います。このイメージのように、小さいと3つ分の日光が集まるけど、大きいとバラバラになってしまい1つ分しか集まらないと思います。
C:わかりました
T:なるほどね。じゃあ、確認ね。まず、日光って集まれば集まるほど温かく明るくなるんだよね。
C:はい
T:ほんで、小さいと何がいいかというと
C:日光が1点に集まる
T:そうだね。だから、こっちのほうが温かく明るくなるってことだね
T:こんなふうに、自分が見た事実とイメージをリンクさせるとすごくスッキリできるよ。そのためにも、イメージ図を作って、どのイメージが一番納得するかなっていうふうに考えるのも大事だね
まとめをし、振り返りをする
T:じゃあ、今日のまとめをするよ
C:はい
T:日光を集めたところを小さくすると明るく温かくなる。おそらく…
T:この続きを書いてみて
C:できました
T:じゃあ、Cさん。おしえて
C:おそらく日光が1点に集まるからである
T:まあ、いいですね。「日光が1点に集まり、日光が集まれば集まるほど温かく明るくなるから」って詳しくかけていた子もいたよ
ということで、本時のまとめとして、「日光を集めたところを小さくすると明るく温かくなる。おそらく日光が1点に集まるからである」にきまりました。
T:じゃあ、ふりかえりをかいてみて
C:はい
虫眼鏡の大きさを変えると
T:でね、実はこんな動画があったので紹介します。
C:デカ!
C:虫眼鏡の大きさが違う
T:そう。実はAは大きい虫眼鏡で、Bは普通の虫眼鏡を使います。これだとどっちのほうが明るく温かくなるのかという問題です。ただし、日光を集めたところの大きさは今回は同じです。
T:選択肢は何がある??
C:A
C:B
T:あと、同じっていうのもあるよ
C:たしかに
T:じゃあ、ペアで相談
C:できました
T:Aだと思う人?
C:はい
T:Bだと思う人?
C:はい
T:同じだと思う人?
C:はい
T:じゃあ、見ていきましょう
C:Aだ!
C:大きいほうがいいんだ
T:そうなんです。大きい虫眼鏡のほうがいいんですよ。じゃあ、これなんで大きいほうが明るく温かくなるんだろうね?ペアで相談
C:できました
T:これもイメージ図を使うとしっくり来ます
T:たとえば、Bは普通なので、3本日光が入るとしましょう。じゃあ、Aも3本?
C:いや!5本
T:なんでAのほうが多いの?
C:虫眼鏡が大きいからより日光が入るはず。
T:なるほどね。その後、この日光は集まるよね。そしたら、Aは5本、Bは3本になるね
C:そうなると、Aのほうがより日光が集まるから温かく明るくなるんだ
T:そういうことだね。
T:こんなふうに、イメージ図をつくるとスッキリきます
C:たしかに
終わりに
以上で、「太陽の光」の単元は以上となります。この単元は、「日光」という目に見えないものを扱います。目に見えないものを理解するときに役立つのがイメージ図です。ぜひチャレンジしていただければ幸いです。
また、3年のうちからイメージ図を扱っておくと、次の学年になってもイメージ図で表現したりするようになります。イメージ図は相手に納得してもらうのに、わかりやすい手段なので、そういった手段を知らせることは大事な役目だと思います。また、イメージで覚えることで深い理解につながると思います。
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