理科専科はどう考える?! 〜実験と本物の自然〜

授業観

ある先生からの一言

 今5年生は「流れる水のはたらき」をやっているんですけど、自分にとってこの単元はすごい心に残っている単元なんです。理由は、ある先生の一言で、自分の授業観をがらりと変えられたからなんです。

 その先生に言われた言葉とは…

実験は、本物の自然ではありません。実験とはあくまでも理想的な状態であり、本物はもっと複雑です。だから、実験と本物の自然をしっかり行き来してあげてください

です。

 今見てもしびれますね。ちょっとだけ経緯について説明します。

言われた経緯について

 その時は、「本当に水の量を多くすると、水のはたらきは大きくなるのかな?」という課題で、授業をしていました。今とは違って、長方形のパットに土を入れ、それで実験をさせていました。

 自分の中では手応えがあり、整理会でも多くの良かった点が出ていました。ただ、その先生だけはちがっていました。その方の指摘は・・・

・「水の量を多くすると、水のはたらきが大きくなる」という本時のまとめは分かっていたとは思います。

・ただ、子どもたちは本当の意味で分かったのか?たとえば、堆積の仕方。本来の自然であれば、この先までずっと大地がつながっていて、水の量が違えば堆積の仕方もちがう。パットではそれが見えないとおもいます。土とパットまでの距離が短いから、水の量が多くても少なくても一緒のように見えます。

・そして、今は土地が変わるレベルの話をしています。では、それってどれくらいの水の量なのか?そして、その勢いはどれくらいなのか? 子どもたちは洗浄便でそれを実感できるのか? もっと言えば、この後の災害や災害から身を守るにはで、子どもたちは実感を伴いながら学ぶことができるのか?

・もちろん教師の大変さはわかります。でも、実験は、本物の自然ではありません。実験とはあくまでも理想的な状態であり、本物はもっと複雑です。だから、実験と本物の自然をしっかり行き来してあげてください

といったものでした。自分は素直に「なるほどな」と思いました。地学に精通している方だからこそ、出た言葉何だと思いました。

このアドバイスをどう活かすのか?

この方のお話をうけて・・・

・パットではなく、砂山を使う

→砂山なら堆積の仕方とか見えやすいし、パットよりは本物の自然に近いかなと思いました。

・実験後に、土地が変わるレベルの川の様子を動画で見せる

→大雨の時の川は、確かにめちゃくちゃ速いです。でも、子どもたちはニュースであったとしても意識して見たことはないと思います。本当はリアルを見せられればいいのですが、安全上の理由で動画が限界かなと思います。特に、平地はゆっくりというイメージがあるので、それと比べさせると「お〜」となります

という風に改善をしました。

もちろん完璧とは言えませんが、この先生の「実験は、本物の自然ではありません」という言葉は、間違いなく今の自分を授業観をつくっています。実物や本物にふれる大事さを考えさせれらました。

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