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<本当に冷やすとミョウバンは取り出せるのかな?>
板書案
復習をする
T:前回までは、塩やミョウバンの溶ける量を増やすにはどうすればいいかについてやってたんだよね
C:はい
T:どうすればよかったんだっけ?
C:水の量を増やす
C:ミョウバンは温度をあげる
T:そうだね。この2つが関係していたんだよね
C:はい
T:じゃあ、今日はこの続きからするよ
問題を掴み、予想をする
T:さて、前回の終わりにAさんに協力してもらって、60度で塩とミョウバンを4はいずつ溶かしてもらいました。みんな溶けたの確認したよね
C:はい
T:そしたら集合
C:はい
T:それでね・・・これが塩なんだけど
C:溶けてる
T:そうだね。こっちは変化ないね。次、ミョウバン
C:あれ?めちゃくちゃ白いのついてる
C:なんで?
T:Bさん、何がなんでだと思ったの?
C:なんでミョウバンだけ白いものが出てきたのかが何でだとおもいました
T:そうだね。不思議だね。ということで、今回やるのは、「どうしてミョウバンだけ白いものが出てきたのかな?」です。
C:わかったかもしれん
T:じゃあ、時間をあげるから考えてみて
C:はい
C:できました
T:おしえて
C:はい
T:Cさん
C:ぼくは、温度が下がったからだと思います
C:どういうこと?
C:先生。前に使ったグラフってありますか?
T:あるよ。どうぞ
C:ありがとうございます。えっと、60℃の時だとこんだけ溶けますよね。でも、今って液の温度が5℃とかになっていて、そしたら、この分だけ出てきたのではないかと思います。
C:わかりました
T:他の意見はありますか?
C:はい
C:Dさん
C:はい。僕は水の量が減ったからだと思います。水の量が減るとその分だけ溶けるスペースが減るからそれで出てきたんだと思います
C:質問です
T:Eさん
C:そしたら、なんで塩は出てこないんですか?
C:たぶん。塩って水の量が増えるとめちゃくちゃ溶けたから、それでまだ溶けれるんだと思います。
T:他に意見はありますか?
T:じゃあ、今2つの意見が出たんだけど、どっちの予想のほうが納得した?
T:Cさんの人?
C:はい
T:Dさんの人?
C:はい
T:じゃあ、Cさんの予想のほうが多いってことだね
C:はい
T:じゃあ、Cさんの予想が正しいのかについて確かめてみましょう
C:はい
T:じゃあ、今日の課題は?
C:本当に冷やすとミョウバンは取り出せるのかな?
T:じゃあ、それにしよう
ということで本時の課題として、「本当に冷やすとミョウバンは取り出せるのかな?」に決まりました。
実験方法を確認する
T:そしたら、実験方法を確認するよ。みんなもノートに書いてね
C:はい
T:①60℃のお湯に塩とミョウバンを4杯ずつ溶かす。
C:できました
T:②塩の水溶液とミョウバンの水溶液をろ過する
C:できました
T:ろ過ってわかる?
C:いや、わかりません
T:ろかっていうのは個体と液体を分ける作業のことを言います。
T:たとえば、この後、蒸発してミョウバンや塩が出るか確かめるんだけど、溶かした水溶液をそのまま直接つかったら、「あれ?そのミョウバンや塩って最初から残ってたんじゃないの?」って疑われる可能性があります。だから、ろ過をすることで、確実に個体のものが入っていないようにしないといけないよってことです
C:なるほど
T:③それぞれのろ過した液を氷水で冷やす。
C:できました
T:こんなふうな実験をするんだけど、なんかわからないことある?
C:いや、特に大丈夫です
T:そしたら、君たちは、ミョウバンだけ出てきたのは液の温度が下がったからだと考えているよね。じゃあ、この実験してどんな結果になればそれが正しいって言えるの?
C:ミョウバンは出てくる
C:塩は出てこない
T:ということだね。でも、両方から出てきたり、両方とも出てこなかったりしたら
C:違った
T:ということになるね
ろ過のやり方を確認する
T:そしたら、実験自体は次回の授業でやるよ。ほんでね、残った時間でろ過の練習をしてみよう
C:はい
T:じゃあ、まず教科書を開いて
C:ひらきました
T:そこに、ろ過のやり方が書いてあるからよんでみて
C:よみました
T:じゃあ、集合
C:はい
T:そしたら道具の準備ね。まずろうとはここにあるよ。ろうと台はここ。あと、ガラス棒はここ。ろ過してでてきた液体を受け止めるビーカーはここ。洗浄便はここ。あと、ろ紙は先生の机のところにあるからね。
C:はい
T:たとえば、ここに砂と水が入ったビーカーを準備しました。今から、これをろ過していきます。
T:まずは、ろ紙を半分におり、さらに半分におって、ほんでひらきます。
T:そして、ろうとにこれをセットして、水をかけてひっつけます
C:お〜
T:ほんで、ろうと台にビーカーとさっきのろうとをセットします。
T:ここでポイント。ろうとって先の長さが違います。
C:本当だ。斜めになっている
T:それで、この長い方をビーカーの内側にくっつけます。そうすることで、液体が壁をつたって流れるから液体が飛び散らないようになります。
C:なるほど
T:あと、液体を流すときなんだけど、直接液体を流してはいけません。直接流すと飛び散る可能性があるからガラス棒に液体を伝わせながら流します。
T:ちなみに、このガラス棒はろ紙が3枚のところにつけます。何でだと思う?
C:そっちのほうが頑丈だから
T:そうだね。
T:これらを守りながらやると・・・
C:うわ〜きれいな水がでてきた
C:ろ紙に土が溜まっている
T:こんな感じにやります。できそう?
C:たぶん
T:じゃあ、チームで練習してみて
C:はい
ふりかえりをする
T:じゃあ、ろ過の練習はできたかな?
C:はい。結構うまくできました
T:じゃあ、次回は実際に実験をしてみようね
C:はい
T:じゃあ、振り返りを書いてね
C:できました
終わりに
ろ過のやり方を教えるときに、(1)道具を実際に準備しながら、子どもに場所をおぼえさせる、(2)教科書でやり方を知り、教師の実演を交えてやり方を確認する、(3)実際にやらせてみせ、ポイントを意識できているかを確認するといった3つを意識しました。
ぜひ、理科の技術指導に活かしてみてください。
続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「物のとけ方」15授業目〜をご覧ください。
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