このブログ「ぼん先生の理科授業」では、理科専科であるぼん先生が、実際の授業をもとに作成したセリフ形式の理科授業を紹介しています。
これまでに約300本の授業案を公開し、全国の先生が「明日からすぐに実践できる理科授業」を目指して、発問例・板書・展開の流れをまとめています。
この記事を読むと、
・授業のねらいと展開の流れが分かります
・子どもが考えやすくなる発問例が見つかります
・次の授業づくりのヒントが得られます。
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<植物が二酸化炭素を吸収し、酸素を出しているのかな?>
板書案

授業の前に
この授業の前に、昼休みで植物に袋をかぶせ、二酸化炭素をいれ、デジタル気体検知管で1回目の測定を行いました。そうすることで、2回目の測定からはじめて、スムーズに授業ができるようにしたかったからです。
もちろん、朝休みにやったり、授業前に1回目も2回目も測定し、考察から始めるのもいいと思います。では、どうぞごらんください。
ふりかえりをする
C:前の学習のふりかえりをしましょう
C:はい
C:Aさん
C:はい。前の課題は「植物が二酸化炭素を吸収し、酸素を出しているのかな?」です
C:同じです。
T:そうだね。ということで昼休みのときに、1回目の測定を行いましたね。
C:はい
T:じゃあ、今日は何をするかと言うと
C:2回目の測定
C:あと、考察
T:そうですね。結局真実がどうなのかをはっきりできたらいいですね。
C:はい
T:じゃあ、課題は前と同じでいい?
C:はい
といって本時の課題として「植物が二酸化炭素を吸収し、酸素を出しているのかな?」に決まりました
2回目の測定を行う
T:じゃあ、外にいきましょう
C:はい
(移動中)
T:じゃあ、測定してみましょう
C:はい
C:お!
C:変わってる
T:じゃあ、数値出たかな?
C:はい
T:じゃあ、もどりましょう
C:はい
結果をまとめる
T:じゃあ、今日のワークシートをわたすね。もらったら名前を書きましょう
C:できました
T:そしたら、ここに数値を書いてください。ほんで、気体検知管のイラストもあるので、これも色ぬってみて。視覚化させてください
C:はい
T:ちなみに、1回目は?
C:酸素が16%、二酸化炭素が5%です
T:ですね。2回目は?
C:酸素が18%、二酸化炭素が3%です
T:ですね。じゃあ、かいてみて
C:はい
C:できました
考察する
T:じゃあ、この結果をふまえて、考察をしてみて
C:はい
C:できました
T:おしえて
C:はい。
T:Cさん
C:はい。はじめは酸素の割合が16%で、1時間後は18%だった。このことから、植物は酸素を出しているとわかった
C:同じです。他にあります
C:Dさん
C:はい。はじめは二酸化炭素の割合が5%で、1時間後は3%だった。このことから、植物は二酸化炭素を吸収しているとわかった
C:同じです
T:なるほどね。つまり、予想は?
C:合ってた
T:みたいですね。ただし・・・
C:?
T:1個動画を見てもらいます
(動画視聴中)
T:なんか大事なこと言ってたけどわかった?
C:日光に当たったときに、二酸化炭素を吸収し、酸素を出す
T:そうだね。つまり、この考察だと不十分だね。じゃあ、どうすればいいかな?ペアで相談
C:はい
C:できました
T:おしえて
C:はい
T:Eさん
C:はじめは酸素の割合が16%で、1時間後は18%だった。このことから、日光に当たると植物は酸素を出しているとわかった
C:同じです。他にもあります
C:Fさん
C:はじめは二酸化炭素の割合が5%で、1時間後は3%だった。このことから、日光に当たると植物は二酸化炭素を吸収しているとわかった
C:同じです
T:ですね
まとめをし、ふりかえりをする
T:じゃあ、今日のまとめをするよ
C:はい
T:まとめはどうする?
C:植物は日光に当たると、二酸化炭素を取り入れ酸素を出す
T:じゃあ、それでいこう
ということで本時のまとめとして「植物は日光に当たると、二酸化炭素を取り入れ酸素を出す」に決まりました。
T:じゃあ、ふりかえりをしてみて
C:はい
C:できました
教科書をもとに、二酸化炭素がヘリ酸素がふえる理由を理解する
T:そしたら、教科書の◯Pを見てみましょう
C:はい
T:じゃあ、読んでみて
C:読めました
C:どういうこと?
T:今読んだところ理解できた?ペアで相談
C:できました
T:難しいよね。ちょっと解説します
T:まず、植物も生き物なので呼吸をします。呼吸はずっとね。ほんで、二酸化炭素を取り入れ、酸素を出すのはいつ?
C:日光が当たるときだけ
T:そうだね。ほんで、まずは、夜なんだけど、夜は日光はでていますか?
C:出てません
T:そうだね。だから、植物は酸素を取り入れ、二酸化炭素を出すの
C:はい
T:ほんで、日光がでている場合は、両方行うんだけど、酸素を取り入れる量よりも酸素を出す量が多くなるの。たとえば、呼吸で酸素を1取り入れ、日光に当たって酸素を3出したらどうなる?
C:2増えてる
T:そうそう。見かけ上は2ふえてるの。だから、日光に当たってるときは、呼吸はしていて酸素を取り入れているけど、それ以上に酸素を出しているから、酸素がふえてるよってこと
C:あ〜
T:じゃあ、二酸化炭素は?なんで日光が出ているとき減るの?ペアで相談。
C:できました
T:おしえて
C:はい
T:Gさん
C:はい。日光に当たっているときは、呼吸で二酸化炭素を出しているけど、それ以上に二酸化炭素をとりいれているから見かけ上は二酸化炭素が減っているからです
C:同じです
T:そういうこと。だから、植物がなくなると…
C:酸素がなくなるし、二酸化炭素がふえちゃう
T:だから、植物は大事だねってこと
C:なるほど
終わりに
今回は、子どものつまずきを想定し、手立てを打てたのが良かったなと思います。どこがつまずくかというと「日光に当たると」っていうのが考察で書かれないだろうといったものです。
これは当然ちゃ当然で、実験方法を確認するときに、日光をあてる必要性がわかってないからですね。もし、考察で書かせたいなら日光に当てたときと当ててないときで比較をさせればいいと思います。今回は、動画で理解させて時短につとめました。それは、その後の補足説明に時間を取りたいと思ったからです。
補足説明の部分は、難しいので具体的な数値を用いるとイメージしやすくなると思います。
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