理科専科がズバリ授業案を公開! 〜3年「風とゴムのはたらき」3授業目〜

風やゴムのはたらき

 2授業目をまだ見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜3年「風とゴムのはたらき」2授業目〜をご覧ください。

<本当に風の強さを強くすると、車は遠くにとぶのかな?>

復習する

まず初めに、黒板に…

地面に(   )と、うちわを(   )ふる

と書きました。そして、「かっこにどんな言葉が入るかな?」と尋ねました。これは前回子どもたちが見つけた一番車を遠くに飛ばす方法なので、子どもたちは「地面にバンっとうちわをつよくふる」とすぐに答えました。

課題を掴む

 その後、つぎのようなやりとりをしました。

T:うちわをバンっとするのはなんのため?

C:風を帆にあてるため

T:そうだね。たとえば、こんな上でうちわを仰いでも、車はすすまないよね

T:つまり、これは風の何に関係しているかというと

C:向き

T:そうだね。風の向きに関係しているということだね

T:じゃあ、うちわを強くするのはなんのため?

C:風の強さをつよくするため

T:そうだね。でも、風を強くしてもあまり進まないときもあったよね。だから、今日はなにをするかというと

C:風の強さが強いと遠くに飛ぶのかをしらべる

T:そうですね。じゃあ、課題を書くよ。疑問文にできると最高だね

C:本当に風の強さを強くすると、車は遠くにとぶのかな?

T:わかった。じゃあ、それにしよう。

ということで、課題は「本当に風の強さを強くすると、車は遠くにとぶのかな?」になりました。

予想を立てる

 「じゃあ、まずは予想を立ててみよう。風の強さを強くすると、車は遠くに飛ぶと思うなら、◯をかこう。いや、風の強さと車の進む距離は関係ないという人は✕をかこう。もしりゆうがあったら理由もかけると良いね。」と指示を出しました。そして、しばらく時間をとりました。その後、次のようなやりとりをしました。

T:ネームプレートを貼りにおいで

C:(全員が◯にはる)

T:ぼん先生は✕かな(✕にはる)

T:じゃあ、まずぼん先生の理由を言うよ。理由は、風が強いときも車がぜんぜん進まない様子を見たから関係ないと思います。

C:わかりました

T:理由ある人?Aさん

C:自分は、風が強いほうがたくさん飛ぶときが多かったとおもうからです。

C:わかりました

T:Bさん

C:自分は、風をつよくすると、たくさん風が帆にあたって遠くに飛ぶとおもうからです。

C:わかりました。

T:なるほど。じゃあ、よわいとどうなの?

C:かぜがあんまり当たらない

T:なるほど。じゃあ、どっちの予想があたっているのかをしらべてみましょう。

C:はい

実験方法を確認する

 そのあと、実際のものを使いながら実験方法を説明をしました。

T:まず、これが送風機。コンセントさしてくれる?

C:(Cさんがコンセントに指した)

T:ありがとう。そしたら、この上に弱、中、強ってあるでしょ。これが風の強さ。やってみるよ

C:うわ〜ぜんぜん違う

T:でっ、このまま車をおいたら、勝手に進んでしまうから、うちわで風を抑えて、大丈夫だなって思ったら、パってうちわをあげるの。

C:お〜

T:ほんで、例えば、弱のときは結構進んだ、中のときはめちゃくちゃ進んだみたいに記録するのは、どう思う?

C:あんまりよくない

T:そうだね。なんでかわかる?

C:弱と中がどれくらい進んだのかわからないから

T:そうだね。それに加えて、人によって、結構とかめちゃくちゃってちがうよね。3mでめちゃくちゃって思う人もいるかもしれないし。じゃあ、どうすればいいかっていうと巻き尺で距離をはかって数字で表します。

C:なるほど。何メートルみたいな感じで

T:そうそう。テーブルに巻き尺あるから持っておいで

T:ほんで、0mの方をもっておくから、Dさん向こうまでいって。

C:(Dさんうごく)

T:おっけー。ほんで、0はどこにそろえる?

C:この板の目を目印にしたらわかりやすいんじゃない?

T:いいね。じゃあ、ここが0。ほんで、テープで固定しようか。ほんで、Dさん曲がっているから、まっすぐにするよ。オッケー。じゃあ、テープはろうか。

T:次、車のどこを0にそろえる?

C:タイヤ?

T:タイヤのどこ?わかりやすい所どこかな?

C:じゃあ、前のタイヤの棒の所

T:わかった。じゃあ、ここを0にそろえるよ。そしたら、車がとまったら、棒のあるところの数値をみよう。

C:わかりました。

T:ほんで、弱も3回、中も3回、も3回、記録とってね。なにか質問はある?

C:ありません

T:今日は、協力して、記録をしっかり取れたチームが素敵なんだよ。チームで協力してがんばろうね。じゃあ、始めましょう。

実験する

 そして、子どもたちで、実験が始まりました。教師のやることは基本的には、正しく実験ができているか見ることと、まずいところがあれば指導することです。ちなみに、今回は、強のときに強になりきる前に、うちわを上に上げている子がいたので、それは指導をいれました。子どもたちは、ホワイトボードに記録する人、記録を読み上げる人、うちわを上に上げる人、車をスタート位置に合わせる人など分業しながら、活動をしていました。これが花丸だなと思います。

結果を記録する

 「じゃあ、実験終わったみたいだね。ワークシートを配るから、記録をしておいて」と言いました。ちなみにAチームの結果を載せておきます。

弱 4m6cm、4m35cm、5m21cm

中 8m55cm,8m60cm、9m45cm

強 9m79cm、10m7cm、9m6cm

でした。今日は結果を出すまでにして、考察は次回行うことにしました。なので、最後振り返りを書かせて、終わりました。

終わりに

 今日は、実験で数値を調べるのができればOKと思っていたので、ちゃんと調べられたのがよかったなと思っています。じゃあ、なぜスムーズにいけたのかというと、(1)実際の物を使いながら、実験方法をおしえたこと、(2)ずれてはいけないところをちゃんと確認したこと(スタートラインをどこにそろえるかなど)が大きいのかなと思います。これは、ずれたらダメだなって思う部分を想定しておくことが大事だなと再確認しました。

 

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