理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「花から実へ」9授業目〜

花から実へ

 まだ8授業目を見ていない方は先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「花から実へ」8授業目〜をご覧ください。

<本当に実ができるために受粉がひつようなのかな?>

板書案

はじめに

 受粉から3週間ほど立たないと今回の実験の場合は結果が出ません。本来は待つのがベストだとは思うのですが、早いうちにテストに取り組ませたいため、今回は次の授業案のようなやり方を取りました。

復習をし、本時の課題を掴む

T:前回は、何をしましたか?

C:実験をしました

T:どんな実験をしたか。ペアで相談

C:できました

T:おしえて

C:めばなのつぼみを2つ準備して、片方は筆で受粉をさせました

T:そうだね。じゃあ、今日はこの続きからするね。

T:実は、この実験って結果が出るまでに、結構時間がかかるのね。そしたら、テストが全然できないんですよ。だから、今日は、去年の子たちがやった結果をもとに、考察をしてもらおうと思います。

C:はい。わかりました

T:じゃあ、課題は前回と同じ、「本当に実ができるために、受粉はひつようなのかな?」にするね。結局、受粉はひつようなのかね?

C:多分いると思う

結果を確認する

T:じゃあ、いまから去年の結果を紹介するね

T:まず、こっちが受粉あり

C:お〜

T:そして、こっちが受粉なし

C:お〜

T:そしたら、今から時間上げるから、結果を書いてみて。結果っていうのは、目で見てわかったことのことね。では、どうぞ!

C:はい

結果を共有する

その後、結果を共有しました。子どもたちからは

受粉あり…実ができた、緑色

受粉なし…かれた、茶色

といった意見が出ました。「どれくらいの大きさだったんですか?」という質問があったので、「15cmくらいだったよ」と答え、最終的には

受粉あり…実ができた、15cmくらい、緑色

受粉なし…かれた、茶色

という風にまとめました。

考察する

T:じゃあ、この結果を踏まえて、考察を書いてみて。

C:はい

T:ちなみに、考察の型を忘れた人は、前のノート見て確認してね。じゃあ、できた人から持ってきて

とつたえました。その後、1人1人のノートを見て、アドバイスをしました。やはり、主語が抜けている人が多いので、そこは事前にかくにんをすれば良かったなと思いました。そして、今回、1番上手にかけていた子を黒板に書かせました。Aさんがかいた考察は…

受粉ありと受粉なしを比べた結果、受粉ありは実ができたが、受粉なしは枯れてしまったので、実ができるために受粉が必要だとわかった

といったものでした。

そして、まとめとして「実ができるために受粉が必要」と書き、ふりかえりをかかせました。

教師からの説話

T:めばなには何があるかというと

C:実になる部分

T:おばなには何があるかというと

C:花粉

T:花粉が雌しべの先につくことを

C:受粉

T:受粉すると何ができるかというと

C:実

T:実の中には何があるかというと

C:たね

T:そして、そのたねがまた命をつないでいくというわけです。

T:そして、この関係は、メダカと似ていましたね

C:はい

T:ちなみに、「めばな」って漢字で書くと、「雌花」と書きます

T:「雌」って言う字は訓読みで

C:メス

T:正解。ほんで、「おばあ」って漢字で書くと「雄花」と書きます

T:「雄」って言う字は訓読みで

C:オス

T:メダカのオス、メスの関係と似ているね

C:お〜〜〜

T:じゃあ、これでこの勉強は終わるんだけど、君たちの実験はどうなるかについては、これからもみていきましょうね

C:はい

終わりに

 すべてを完璧にはできないと思っています。だからこそ、自分の中で、「問題解決能力」をつけることが最重要だと思っています。おそらく、3週間経ってしまうと、子どもは何をしていたか忘れてしまい、考察の質が下がってしまうし、なにより熱が冷めてしまうのではないかと思います。

 今回のやり方がほめられたものではないかもしれませんが、自分は目の前の子にとって、これがベターなのではないかと信じています。

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