はじめに
みなさんは、理科の授業の課題をどのように決めていますか?自分は、子どもたちに決めさせています。そのほうが、主体的に取り組めるかなと思うからです。
しかしながら、いきなり全部を子どもたちに任せているわけではありません。1学期の時は、こんな課題が良い課題だよっていうのをしっかり教えます。そして、訓練をしていくうちに、いつの間にか自分たちでも課題が作ることができるようになるといった感じです。
実は、1個すごくオススメの課題の型があって、今日はこれを紹介します。
理科専科がオススメする課題の型とは、ズバリ…
その型とは、ズバリ!!!
- 「本当に△△すると、〇〇になるのかな?」
です。
使い方の例としては、
本当に導線の巻数を増やすと、電磁石は強くなるのかな?
本当に風の強さを強くすればするほど、車の進む距離はふえるのかな?
といった感じです。△△には、自分の仮説が来て、〇〇には調べたいことが来ます。
理科専科は、オススメの型をどのように授業で使うのか?(実例付き)
では、実際の授業を例に挙げながら、課題の作り方を確かめましょう。
T 今日は、2枚の写真を持ってきたよ。1枚目がこれ!
C 電磁石の写真だね。
C クリップが3個ついているね
T 2枚目がこれ!気づいたことや疑問をノートにかいてごらん
C できました。
T 教えて!
C 1枚目は、クリップが3個しかついてなくて、2枚目は、クリップが10個ついています。
C 似ています。「どうして、クリップのつく数が違うのかな?」というのが疑問におもいました。
T 確かに、そうだね。どうして、クリップのつく数がちがうのかっていうと…
C 電磁石の強さが違うから?
T すごい!正解!実は、こっちのほうが電磁石の強さが強いからなんだよ
C どうしたら強くなるんですか?
T たしかに!いい問題だね。じゃあ、どうすれば電磁石の強さが強くなると思うか予想をかいてごらん
C できました
T Aさん
C はい。電流の強さを強くするです。Bさん。
C はい。導線の巻数を多くするです。Cさん。
C はい。中の鉄芯の大きさを大きくするです。Dさん。
C はい。導線の太さを太くするです。Eさん。
C はい。導線の長さを長くするです。
T この中で絶対そうだって思うのはどれ?ネームプレートを貼ってみて。
C (ネームプレートをはる)
T 導線の巻数を多くするが一番多いね。でも、これって本当に正しいの?
C たぶん
T じゃあ、今日は、これについて調べよう。課題は?
C 「本当に導線の巻数を多くすると、電磁石の強さは強くなるのかな?」
オススメの型の良いところ2選
この型の良いところは2つあります。
1つ目は、まとめが簡単ということです。「本当に導線の巻数を多くすると、電磁石の強さは強くなるのかな?」の場合、正しければ、「導線の巻数を多くすると、電磁石の強さは強くなる」になります。正しくなければ、「導線の巻数を多くしても、電磁石の強さは変わらない」になります。課題の言葉をちょっと変えればいいだけです。
2つ目は、条件制御を考えやすいということです。本当に導線の巻数を多くすると、電磁石の強さは強くなるのかな?」の場合、変える条件は、導線の巻数と一発でわかります。変えない条件は、それ以外の条件だと思えばすぐにできます。
終わりに
このように、「本当に△△すると、〇〇になるのかな?」という課題の型はめちゃくちゃ便利です。一緒にやればやるほど、子どもたちも分かってきて、じぶんでできるようになります。鍛えてしまえば、ポンポン授業が進みます。もしよければ試してみてはいかがでしょうか?
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