理科専科はどう考える?! 〜結果の見通しをもたせる〜

授業観

はじめに

 理科では、不思議を自分の力で真実に変えるために実験を行います。教師が実験方法を提示する場合でも、子どもが実験方法を想起する場合でも、自分は「結果の見通しをもたせる」ということを大事にしています。ということで今回は結果の見通しをもたせるについて解説をしていこうと思います。

結果の見通しをもたせるとは?

 結果の見通しをもたせるとは、「その実験を行い、もし自分の予想が正しいのであればどんな結果になるのかを確かめること」だと自分は考えています。

 たとえば、4年の「物の体積と温度」を例にあげるとこんな感じです。

T:そしたら、今日は金属についてやっていきます。金属は温められたり冷やされたりすると体積はどうなると思いますか?

C:はい

T:Aさん

C:はい。金属も空気や水と同じように温められると体積が大きくなって、冷やされると体積がちいさくなるとおもいます

C:わかりました。ほかにあります

C:Bさん

C:はい。金属は温められても冷やされても体積は変わらないと思います。わけは、金属はとてもかたいからです

C:わかりました

T:なるほどね。意見バラけたけど、真実はどっちなんだろうね?

C:うーん

T:じゃあ、なにをするかというと

C:実験

T:ですね。ということで、今回は金属球とこんなわっかを持ってきました。ちょっと触ってみて

C:あ!

T:どう?

C:片方の穴には通るけど、もう片方の穴には通りません

T:ですね。ということで、今回はこんな実験道具をつかって実験します。どうするかというと、このあと、金属球をガスコンロで熱してわっかに通します!

C:あ〜なるほど

T:もし、あなたの予想が正しければどんな結果になるはず?ペアで相談

C:できました

T:じゃあ、体積が大きくなるならどんな結果になるはず?

C:はい

T:Cさん

C:はい。両方の穴に通らなくなると思います。わけは、体積がおおきくなって突っかかるはずだからです

C:おなじです

T:じゃあ、体積が変わらないならどんな結果になるはず?

C:はい

C:Dさん

C:はい。片方の穴には入るけど、もう片方の穴には入らないままです

C:同じです

T:そうだね。じゃあ、実際に実験して真実がどうか確かめましょう

C:はい

といった感じです。これが、結果の見通しをもたせる(=その実験を行い、もし自分の予想が正しいのであればどんな結果になるのかを確かめること)だと思っています。

教師の発問の仕方について

 基本的には、どの授業でも結果の見通しをもたせるための発問の仕方は同じです。それは、

もし〇〇(=子どもの予想)なら、どんな結果になるはず?

です。

 具体的には「もし体積が大きくなるなら、どんな結果になるはず?」とか「もし水が必要なら、どんな結果になるはず?」みたいな感じです。

結果の見通しをもたせるメリットの1つ目

 結果の見通しをもたせるといろいろなメリットがあると思います。1つ目は・・・

なぜその実験をおこなうのかという実験の意図が理解できる

です。特に、理科が苦手な子は、「なんでこの実験をしているのか?」というのが理解できず、作業になってしまうことがあります。今回で言えば、「わっかに両方とも入らないのはわかったけど、なんでこれをしたの?」といった感じです。

 実験の意味が分かっているのであれば、結果の見通しも持てるはずなので、これが答えられない場合は、実験方法について再度説明してあげたほうがいいかもしれません

結果の見通しをもたせるメリットの2つ目

2つ目は・・・

考察が書きやすくなる

です。「もし金属は温められると体積が大きくなるのであれば、2つとものわっかに入らないはずだ」っていうのがわかっていれば考察はすぐにかけます。この場合なら「金属球を熱すると2つともの輪っかに入らなかった。このことから金属は温められると体積が大きくなるとわかった」です。見たら分かる通り、結果の見通しと「逆に」なってるだけですね。ここまで理解できてたら問題解決能力高いですね

結果の見通しをもたせるメリットの3つ目

 3つ目は・・・

自分で実験方法を立てる力がつく

です。実験方法を立てる力は、一朝一夕でつくものではない思いますが、結果の見通しがうまくなってくると実験方法を立てるのが上手になります。なぜかというと、「自分はこんな実験をすればいいと思う。もし僕の予想が正しければ、こんな結果になるはずだから」っていうのが言えるようになるからです。もちろんですが、予想を確かめるための方法は教科書にでているものしかだめっていうわけではありません。

 今年で言えば、4年「自然の中の水の姿」という単元で、「ビーカーについて水はどこからきたものなのか?」という問題で「ビーカーの中の水」だと予想を立てた子が「自分は、冷やしたビーカーに赤色の色水を入れてしばらく待てばいいと思います。もし本当にビーカーの中の水だとすれば、きっと赤色の水滴がつくはずです」と言っていました。この子の予想は間違いではありますが、問題解決能力がついていると思います。自分はこんな子を育てたいです。

終わりに

 自分は、結果の見通しって結構大事だと思っているのですが、みなさんはやっていますか?今日の記事を読んで、少しでも参考になればぜひ試してみてください。最初はうまく行かなくても、だんだんできてくるので焦らず育てていきましょう。

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