理科専科はどう考える?! 〜記述問題が解けるようになるには〜

授業観

はじめに

 どれだけ授業が面白くても、やっぱりテストの点数が低いと子どもたちはを理科好きにはなりません。だからこそ、自分は単元テストも県の学力テストも高得点を取らせることにこだわっています。

 その時に、どうしても困るのが、「記述がかけない」ということです。もしかしたら、この記事を読まれている方の中にも「わかるわかる」と思っている方がいるかもしれませんね。そこで、今日は、理科専科は、記述指導についてどのようなことを心がけているかについてかいていこうと思います。

記述問題の指導法で心がけていることは、ズバリ…

まずはじめに、自分が心がけていることをお伝えします。ズバリ2つあって…

①理科の言葉を使わせる

②事実+考えたことで書かせる

です。これを意識して導しています。詳しく述べていきます。

理科の言葉を使わせるについて

 理科の言葉とは、「電流」「養分」「堆積」「働きは大きい」などの言葉のことを指します。簡単に言うと、教師がこの単元で使ってほしい言葉のことを指します。

 自分は、教科書のまとめや単元テストから、「これが理科の言葉だな」っていうのを抽出して、それを短冊にして、子どもたちに提示しています。もちろん、子どもたちには、「短冊でかいてある言葉は、記述で使ってほしい言葉だから、意識して使ってね」とか「記述は、相手に伝わるように書くものです。この理科の言葉は、全国の小学生が使っている言葉だから、理科の言葉を使うと相手に伝わりやすくなるよ」といったことを伝えてあります。

 どうしても自分の言葉で表現すると丸がつけにくいので、「理科の言葉を使うんだ」という意識を付けさせることが大事だと思います。

事実+考えたことで書かせるについて

 自分は、記述の書き方を教えずに、0から模範解答のような記述を生み出すことは、不可能だと思っています。そして、書き方を教えないのは、放任であるとすら考えています。

 実際、私達だって、教育実習生の時、「授業は、こうやって作るんだよ」っていうのを教えてもらいながらつくったじゃないですか。それと同じで、まず教えてもらって、それを使って、書いたり、試行錯誤していくなかで記述がかけるようになると思っています。

 じゃあ、記述の書き方は何かというと、「事実+考えたこと」だと思っています。事実っていうのは、「全員が納得するもの」だと思っています。具体的には、実験結果、既習(教科書で習ったこと)などを指します。考えたことっていうのは、事実から考えられることのことを指します。具体例を使って、説明します。例えば、こんな問題があったとしましょう。

太陽光パネルを東、西、南、北のいずれかに置こうと考えています。どの方角がいいかとその理由を書きましょう。

この問題に対する自分の中での模範解答は、「南です。理由は、太陽は東→南→西の順に通り、南が1番日光があたりやすいからです」というふうになると思います。

 この時、事実は「太陽は東→南→西の順に通り」の部分になります。これは、既習(教科書で習ったこと)です。そして、考えたことは「南が1番日光があたりやすいから」の部分になります。これは、事実から考えたことです。

 ほんで、不十分な記述の子は、「太陽は東→南→西の順に通るから」って書くんですよ。でも、この記述って、「太陽は東→南→西の順に通る」ということと「南に置くといい」といことが結びついていない(理由付けがされていない)んですよ。実際、授業中だったら、「太陽は東→南→西の順に通ると、なんで南に置くといいの?」って問い返すと思います。そして、そう聞くと、子どもたちは大抵理由付けをしてきます。つまり、この子たちは分かってないからかけないのではなく、書き方がわからないからかけないのだと思うのです。そして、それは、書き方を教え、練習させれば殆どの子はできると思います。それで、できなければ、授業に原因があると思います。

 そして、この「事実+考えたこと」は、割とどの記述でも役立つと思っています。例えば、「メダカの赤ちゃんは、2〜3日経つと、お腹の膨らみがなくなります。それはなぜか?」という問題が出てきたとしましょう。この場合だったら…

事実   :メダカの赤ちゃんの腹の膨らみの中には養分がある

考えたこと:その養分が成長に使われて、なくなったから

になります。そのため、記述では、「メダカの赤ちゃんの腹の膨らみの中には養分があり、その養分が成長に使われてなくなったから」と書けば、◯になると思います。もし不十分だなと思えば、「模範解答をうつさせる」「どうすれば◯になるのかの改善案を提示する」などの手立てをすればいいのです。

終わりに

 実際、自分のクラスでは、この書き方を意識させてから、かなり書きぶりが良くなりました。(もちろん、まだまだな子もいます…それは粘り強くやっていくしかないのかなと思います)そして、「事実+考えたこと」は、1回理解できれば、他の単元でも使えます。ぜひ、試してみてはいかがでしょうか?

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