理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「魚のたんじょう」2授業目〜

魚のたんじょう

 まだ1授業目を見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「魚のたんじょう」1授業目〜をご覧ください。

<メダカってどうやって飼うのかな?>

復習する

まず初めに復習をしました。

T:前回はどんな勉強をしましたか?

C:メスとオスの見分け方を勉強しました

T:見分けるにはどこをみればいいの

C:おなか、しりびれ、せびれです

T:じゃあ、どんなちがいがあったんだっけ?ペアで相談。

C:できました

T:教えて。Aさん。

C:はい。メスはお腹が膨れているけど、オスはお腹が膨れていないです。Bさん

C:はい。メスは背びれに切れ込みがないけど、オスは背びれに切れ込みがあるです。Cさん

C:はい。メスはしりびれの後ろの幅が狭いけど、オスはしりびれが平行四辺形みたいな形をしています

T:そうだね。じゃあ、今日はこの続きをするね

課題を掴む

 その後、子どもたちと次のようなやり取りをしました。

T:これから、魚の誕生ということで、実際にメダカを飼います。

C:お〜

T:ちなみに、メダカかったことがある人?ない人?

T:やっぱり飼ったことない人もいるよね。メダカってどう飼うかしってる?

C:しってます

C:知りません

T:知らない人もいるよね。じゃあ、まずは飼い方を勉強しようね。知ってる人は活躍してね

T:じゃあ、今日の課題は?

C:メダカってどうやって飼うのかな?

T:じゃあ、それにしよう

このようにして、「メダカってどうやって飼うのかな?」という課題に決まりました。

飼い方を確認する

 そして、ワークシートを配りました。

T:じゃあ、ワークシートを配ったので、ノートのこの辺に貼ってください

C:できました。

T:じゃあ、読んでいくよ。1つ目。

C:水そうは、日光が直接当たらない、明るいところに置く

T:2つ目。

C:よくあらった小石やすなをひき、くみ置きの水をいれて、水草をいれる

T:3つ目。

C:オスを10匹、メスを10匹ほどいれる

T:4つ目。

C:水がよごれたら、半分ぐらいをくみ置きの水と入れ替える

T:5つ目

C:えさは、毎日2〜3回与える。食べ残しが出ないようにきをつける

飼い方について疑問を出し合う

 その後、子どもたちと次のようなやり取りをしました。

T:クロームブックだして

C:はい。

T:そしたら、ジャムボードを作ったので、メダカの飼い方について質問があれば付箋をかいてください。かぶったら、付箋消してください。そのほうが見やすいので。どうぞ

(しばらく書き込む時間を取る)

T:もういい?

C:はい

T:じゃあ、特に大切なものに絞って説明していくね

といった感じで、飼い方についてわからないことを出し合い、子どもたちの疑問について説明するという時間をとりました。もちろん、出てきた疑問の中には、優先順位があります。じぶんとしては、卵をうむために必要なこと、メダカが死なないようにするために必要なことは優先順位を高めました。そして、説明したことはノートにメモさせました。

取り上げたのは…

① なぜ日光を直接当ててはダメなのか?

② なぜ明るいところじゃないとダメなのか?

③ くみ置きの水とは?

④ 水草はなぜいれるのか?

でした。それぞれについて解説すると…

①について…直接日光に当てると、昼と夜で水温差がはげしくなり、デリケートなメダカはそのストレスで死んでしまうことがあるから

②について…メダカが繁殖するには日光が必要不可欠であり、光自体は必要だから

③について…くみ置きの水とは、1日くらいおいておいた水のことです。水道水は、人間が飲めるように塩素をいれています。しかし、塩素はメダカにはよくありません。そのため、薬品が抜けるように、1日くらいおいておく必要があるということです。

④水草はたまごを産みつけるのに必要だから(本当は酸素のことも触れようかと思ったがやめました)

となります。

メダカを飼うときに大事なことを2つ取り上げる

 この2つは、子どもたちから出なかったため、先生からの質問として聞きました。

 1つ目は、「なんで毎日2〜3回餌をあたえるか」です。子供たちに、これってすごい大事なことなんだよって伝えるために取り上げます。当たり前ですが、出産とは命がけの行為です。当然たくさんのエネルギーが必要です。そして、もし餌を与えないと、卵を産まないことも教えます。こうすることで、子供は、餌を忘れずにあげるようになります。

 2つ目は、「どうしてオスもいれるのか?」です。初めは、この質問をしても子供はピンときませんでした。そこで、「卵を産むのってメスだよね。じゃあ、卵を産まないオスはいらないんじゃない?」と補足説明をします。すると、子どもたちは、「う〜ん」となります。そして、「実は、メスって卵をうむんだけど、卵だけでは命って生まれません。メスのうんだたまごがオスの出した精子と結びつくと、生命が誕生して、卵は成長を始めるんだよ。ほんで、たまごと精子がむすびつくことを受精と言い、受精したたまごのことを受精卵といいます。だから、オスもいないと生命は誕生しないということですね」と説明しました。

 説明しているうちに、「メダカってめちゃくちゃわがままなんですね。」という意見が出てきて、それが面白かったです笑 でも、その意見に対して、「本当はメダカは自然にいるのに、それを人間が捕まえて、飼っているんだからね… どっちがわがままなのかはわからないよ。でも、飼う以上はやっぱり命なので大事にしないといけないと思うな」と伝えました。

 最後に、「じゃあ時間あるときに、少しずつ準備しようね」と言って、振り返りを書かせ、終わりました。

終わりに

 飼い方は教科書で知り、それでもわからないところを調べるのが、本当の学習だと思います。そして、そうする理由を知ることで、意味を理解しながら作業をできるし、餌やりも忘れなくなるし、メダカを大事にしようという思いも育つと自分は思っています。

 続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「魚のたんじょう」3授業目〜をご覧ください。

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