まだ1授業目を見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「流れる水のはたらき」1授業目〜をご覧ください。
<3つの水のはたらきって何かな?>
板書案
復習し、単元のゴールを決めよう
T:前回はどんな勉強をしましたか?
C:場所によって川の様子がちがうのかについて勉強しました。
T:そうだね。ちなみに場所がちがうと川の様子は?
C:ぜんぜん違う
T:そうだね。たとえば、何が違うの?
C:川幅
C:みずのはやさ
C:川原の石の大きさや形
T:でしたね。でね、昨日面白い振り返りがあって、これなんだけど
C:どうして同じ川なのに、場所によって姿がちがうのか?
T:読んでくれてありがとう。特に、川原の様子とか全然違ったよね。これ、なんでやと思う?ペアで相談
C:できました
T:いまいち説明できなかったなって人?
C:はい
T:結構おるね。中には、もう説明できそうっていう人もおるんだね。
T:でも、答えられない人の方が多そうなので、これを単元のゴールにしましょう。
C:はい
本時の課題を掴む
T:そしたらね、これは全員答えられたら嬉しいんやけど、川原の石の形とか大きさとか違ったよね。
C:はい。
T:山の中だと
C:大きくて、角ばっている
T:平地だと
C:小さくて、丸くなっている
T:ほんで、石の数はどっちのほうが多そう?
C:平地
T:だよね。これは、人間が一つ一つ丸くなれ丸くなれって削ったから・・・
C:そんなわけないですよ
T:よかった。つっこまれなかったらどうしようと思ったわ笑
T:じゃあ、人間じゃないなら、何のしわざなんだろうね?
C:川!
C:俺もそう思った
(間を開けて)
T:そうだね。川の影響だよね。正確に言えば、水には3つのはたらきがあり、その3つのはたらきの影響で、川や川原の様子が様子が変わるんだよ
C:3つのはたらきってなんですか?
T:そうだよね。知りたいよね。じゃあ、今日はそれについて勉強しよう。ということで、今日の課題は?
C:3つの水のはたらきって何かな?
T:じゃあ、それにしよう
ということで、本時の課題として、「3つの水のはたらきって何かな?」に決まりました。
実験方法を確認する
T:では、今から砂山に水をかけてもらおうと思います。
C:お〜
T:ここが上、ここが中、ここが下としよう。
T:ほんで、水によって砂山の土の様子がどのように変わるのかを確かめよう
C:はい
T:ということで、今日の見るポイントは
C:土の様子
T:だね。あと、どこの場所かも大事にしてね。そしたら、これワークシート
C:ありがとうございます
T:じゃあ、外行きましょう
C:はい
実験する
その後、実際に外に行って実験をしました。パットに土を入れて、それで実験をするやり方もあるのですが、自分はあまり好きではないです。理由は、リアルと近くないからです。
砂山にすると、明らかに削れてたり、明らかに土が流れたり、明らかに土が溜まったりします。このほうが、視覚的にわかりやすいので、自分はできるだけ砂山でやらせています。
分かったことを確認する
T:じゃあ、分かったことをおしえて。
C:上らへんで、土がたくさん削れていました
C:中らへんでも、土が削れていました
C:付け足しで、土が運ばれていました
C:下らへんでは、土がたまっていました
T:そうだったね。ちなみに、下らへんではあまり削られていなかったの?
C:はい。あんまり削られていませんでした
T:じゃあ、なんで下に比べて上の方が削れるのかな?ペアで相談
C:できました
T:おしえて。
C:上らへんは、水の流れが速いので、それでその勢いで土が削れたんだと思います。
T:なるほどね。この前の授業でも、山の中は傾きが大きくて水の流れが速いっていうのをならったもんね。それと削れるのが関係しているってことだね。
T:ちなみに、下では土がたまるって意見出ていたんだけど、上や中ではそれは起きないの?
C:あんまり
T:なんで、上や中に比べて、下では土がたまりやすいんだろうか?ペアで相談
C:できました
T:おしえて
C:下らへんは、傾きがちいさく水の流れがゆっくりだから、つちも動かなくてたまるんだとおもいます。
T:なるほどね
T:じゃあ、水の速さと土の様子は関係しているってことだね。
C:はい
水の3つの働きをおさえる
T:じゃあ、まとめをするよ
C:はい
T:実は、君たちのわかったことの中に、水の3つの働きがかくれているんだけど、どれかわかる?
C:けずる
T:せいかい。1つはそれだね。削る働きのことを理科の言葉で、「しん食」といいます。
C:運ぶ
T:せいかい。運ぶ働きのことを理科の言葉で、「運搬」と言います
C:積もらせる
T:正解。積もらせる働きのことを理科の言葉で「堆積」といいます。
T:この3つが水の働きだよ
といって、本時のまとめとして「水には、①地面をけずるはたらき(しん食)、②土や石をはこぶはたらき(運ぱん)、③土や石をつもらせるはたらき(たい積)がある」としました。
川原の石について考える
T:そしたら、山の中の石って大きくて、角ばっていたね。でも、平地の石は小さくて、丸かったよね。なんでだと思う?ペアで相談
C:できました
T:Aくん。正解おしえて
C:山の中の石が浸食されて、運搬されていってそのときに角がけずられて、ほんで、ちいさくまるくなっていって、ほんで平地で堆積したから
T:ということね
C:なるほど
T:ほんで、この水のはたらきってすごくて。これV字谷ってやつ。
C:すごっ
T:ここがVみたいに見えるからね。これは、みずによって、けずられてけずられてけずられて、ほんでこんな形になったってこと
C:すご!
T:あと、これ扇状地
C:すご!
T:これは反対に。たまってたまってたまって、ほんでこんな形になった。
C:すご
T:じゃあ、ふりかえりをかいてみて
C:はい
終わりに
この授業のポイントは、(1)なぜ川は場所によって姿がかわるのかっていう導入をした、(2)実験させた、(3)川の速さとはたらきのかんけいをおさえた、(4)3つのはたらきと石や土地の関係をおさえたといったいろいろなことをしました。
これを1授業におさめるのはかなり至難の業ですが、準備と今までの鍛えがあるからだと思います。もしかしたら、2授業に分けてもいいかなと思うので、そこは柔軟に試してみてください。また、実験はパットでしますという方もおられますので、実態に合わせてやってみてください。
続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「流れる水のはたらき」2授業目〜をご覧ください。
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