【完】理科専科がズバリ授業案を公開! 〜3年「太陽とかげ」8授業目〜

太陽とかげ

 まだ7授業目を見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜3年「太陽とかげ」7授業目〜をご覧ください。

<日なたの地面と日かげの地面ではどれくらいあたたかさがちがうのかな?>

板書案

授業の前に

 この授業の前に、休み時間に記録を取らせています。今回は、そのデータをもとに考察をする段階になります。

結果を確認する

T:前回の課題を読んでください。せーの

C:日なたの地面と日かげの地面ではどれくらいあたたかさがちがうのかな?

T:ということで、この課題を解決するために、実験をしたんだよね

C:はい

T:じゃあ、まずは結果を確認してみようか

T:日なたの10時

C:19度

T:日かげの10時

C:14度

T:日なたの正午

C:26度

T:日かげの正午

C:16度

T:なるほどね

グラフ化する

T:そしたら、これってパット見ただけではわかりにくいので、あれにします

C:グラフ?

C:あ〜

T:そうだね。グラフにすると目で見て分かるからね

T:そしたら、ワークシートをくばるね。もらったら名前をかいてね

C:できました

T:じゃあ、横軸を見るよ。日なたの10時はどこだ?ペアで確認

C:できました

T:じゃあ、日かげの正午は?ペアで確認

C:できました

T:縦軸の0、5、10、15とか、これは何を表しているの?

C:温度

T:ですね。だから、縦軸と横軸をしっかり見て、書いてみてね

C:わかりました

T:できたら、もってきて

C:できました

T:じゃあ、ミニ先生として行っておいで

C:できました

T:全員大丈夫だね

C:はい

分かったことを書く

T:そしたら、今から分かったことを書いてもらうね

C:はい

T:もちろん、課題が大事なんだけど、それ以外にも分かることはあるから書いてもいいよ

C:はい

T:ただし、今回は「どれくらい」っていうことだから、「数」に注目してみてくれるといいな

C:わかりました

T:じゃあ、どうぞ

C:できました

T:おしえて

C:はい

T:Aさん

C:日なたのほうが5度高いです

C:わかりました

T:え?どういうこと? 先生わからなかった

C:はい

T:Bさん

C:前に出ます。10時の日なたと日かげを比べると、日なたのほうが5度高いです

T:Aさん。そういうこと

C:はい

T:Bさん、日なたのほうが5度高いっていうのを言う前に、ある説明をしてくれたね

C:10時の日なたと日かげを比べると

T:そうそう。それ!それがあるとどこに注目しているかすぐに分かるから、わかりやすいね。これは良い説明の仕方だよ。あと、前に出たのも花丸だね

T:じゃあ、ほかにわかったことありますか?

C:はい

T:Cさん

C:正午の日なたと日かげを比べると、日なたのほうが10度高いです

T:すごい。Cさん、バッチリな説明だね

T:ということは、10時のときも正午のときも、どっちのほうが温度高いって言うと

C:日なた

T:やから、君たちの日なたのほうが暖かくて、日かげのほうが涼しいという感覚は、合ってたってことだね。

C:まだあります

T:Dさん

T:日なたの10時と正午をくらべると、7度上がっています

C:わかりました

T:たしかに

C:それなら…

T:Eさん

C:はい。日かげの10時と正午をくらべると、2度上がっています

T:たしかに

T:ということは、日なたと日かげだったら、どっちのほうが温度上がりやすいかというと

C:日なた

T:なんで日なたのほうが温度上がりやすいのかな?ペアで相談

C:できました

T:おしえて

C:日光で地面が温められたからだと思います。

C:同じです

T:たしかに。みんなも日光に当たったらあたたかい〜って感じることないけ?

C:あります

T:それと同じように、地面も日光で温められたんだろうね

まとめをする

T:ということで、今回の実験で大きく分けて2つのことが分かったんだね。それは…

C:日なたと日かげなら日なたのほうが温度が高い

C:日なたのほうが温度が上がりやすい

T:だね。

T:じゃあ、まとめをしようか?この課題に対するまとめはどうなる?

C:日なたのほうが温度が日かげの地面より5度高い

C:でも、それだと正午の情報はいってないよ

C:5〜10度高いはどう?

C:それ。いいね

T:じゃあ、それにしようか

ということで、本時のまとめとして「日なたのほうが温度が日かげの地面より5度〜10度高い」と決まりました。そして、振り返りをさせて、終わりました。

終わりに

 今回は、結果をもとに、多面的に分かったことを確認するということをしました。「数」にちゅうもくするという言葉で、横で見たり、縦で見たりすることができたのが今回の収穫かなと思います。

 ただ、去年は、ななめで比較する子もいました。「日なたの10時と日かげの正午をくらべると、日なたのほうが3度高い」という見方です。これの扱いが難しくて、自分だったら、「その情報からどんな学びがありそう?」って聞きますね。

 これで出てこなければ、「縦と横で比較するほうが役立つんだね」って価値付けるし、「日かげの正午は日なたの10時に届かないから、それだけ、日かげは温まりにくいんだと思います」的な発言があれば、「なるほどね」と受け止めます。

 あんまりななめで比較するのはしないけど、子どもが多面的に見ようとしている姿は大事にしてあげたいんです。

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