理科専科がズバリ授業案を公開! 〜6年「てこのはたらきとしくみ」2授業目〜

てこのはたらきとしくみ

 まだ1授業目を見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜6年「てこのはたらきとしくみ」1授業目〜をご覧ください。

<本当に支点と作用点の間のきょりが短いと小さい力でも持ち上げられるのかな?>

板書案

復習する

T:前回からてこについて勉強しているね。じゃあ、てことは何かについて読んでみて。せーの

C:棒のある1点を支えにして、棒の一部に力を加え、ものを持ち上げたりうごかしたりするもの

T:でしたね。ほんで、ここ! 理科の言葉でなんていうの?

C:支点

T:ここは?

C:力点

T:ここは?

C:作用点

T:このてこを使うと、10kgの物を小さい力で持ち上げることができるんだったよね

C:はい

T:じゃあ、これの続きからやっていこうね

予想をし、課題を掴む

T:でっ!今、何が問題になっているかというと

C:できるだけ小さい力で10kg持ち上げるにはどうすればいいか?です

T:そうだね。じゃあ、予想を教えて

C:はい

T:Aさん。前来て、説明してね

C:力点と支点をできるだけ遠ざければいいと思います。

C:同じです

T:なるほどね。でね、ぜひ理科の言葉で説明できるようになってほしいので、ここの長さのことを力点と支点の間の距離と言います。つまり、この力点と支点の間の距離をどうすればいいか?

C:長くする

T:ということだね。

T:他に意見はありますか?

C:はい。支点と作用点の間の距離を短くするです

C:同じです。

T:上手に言ったね。すごいよ。支点と作用点の間の距離を短くすればいいんだね

T:他の意見はありますか?

C:ないです

T:そしたら、2つの予想が出たんだけど、理科では一気に2つの予想を解決するのは無理なので、今日はこっちをさきにやりましょう

C:支点と作用点の間の距離を短くする

T:はい。これが正しいかどうかについて調べてみましょう。じゃあ、今日の課題は?

C:本当に支点と作用点の間の距離を短くすると、小さい力で持ち上げられるのかな?

T:じゃあそれにしよう

ということで、本時の課題として「本当に支点と作用点の間の距離を短くすると、小さい力で持ち上げられるのかな?」に決まりました

実験方法を考える

T:さて、そしたら今から、実験方法を確認するよ

T:今回の変える条件は何かっていうと?

C:支点と作用点の間の距離

T:だね。力点と支点の間の距離はどうする?

C:変えたらダメ。

T:そうだね。2つの条件が変わったら、どっちが原因かわからなくなるからだね

T:ほんでね。これイラストなんだけど、支点と作用点の間の距離を短くするってなった時、どの点を動かせばいいと思う?ペアで相談

C:できました

T:教えて。

C:作用点です。

T:確かに作用点をずらせば間の距離変わるもんね。

T:じゃあ、支点を動かすのはどう?これでも支点と作用点の間の距離変わるよ

C:だめ

T:そうなんですよ。実はこれダメなんですよ。なぜダメかペアで相談

C:できました

T:おしえて

C:はい。

T:すごい。Bさん

C:支点を動かすと、確かに支点と作用点の間の距離がかわるけど、力点と支点の間の距離も変わってしまうからです。

C:なるほど!

T:そういうことだね

T:だから、作用点の位置を変えるのがいいってことだねそしたら、てこに黒い点がうってあると思うから、そこを作用点にしてください。

C:わかりました

T:ほんで、今から実験するんやけど、どれくらいの手応えだったかをグループで相談して、この記録用紙に書いてください。①の場所が5にするね。ほんで、10がマックスで10にちかいほど手応えが大きい、0にちかいほど手応えが小さいということでお願いします。質問はありますか?

C:ないです

T:じゃあ、グループごとに始めてください

実験する

 その後、10分くらい実験をさせました。机間巡視しながら、全員が体験をしているのか、「比べながら」考えているか、安全に実験を行っているかといった様子を見ました。

 子どもたちは、どんどん自分たちで進めていましたね。とても良い姿でした

結果を確認し、考察をする

T:じゃあ、グループごとにでかい紙を渡すから、結果をかいて持ってきて

C:できました

T:さて、じゃあ、この結果から考察を書いてみてください。どうぞ

C:できました

T:じゃあ、友達のやつ見ておいで

C:できました

T:じゃあ、どんな考察を書いたか教えて!

C:①のときが5、②のときが3,③のときが1の手応えだったので、支点と作用点の間の距離が短ければ短いほど小さい力で持ち上げることができる

T:いいですね

T:確認ね。まず、結果を書いてますよね。どこかっていうと

C:①のときが5、②のときが3,③のときが1の手応えだった

T:そうだね。これが根拠となるぶぶんですね

T:あと、課題に対しての考えが書けていますね。さらに言えば、「支点と作用点の間の距離」とか「小さい力」といった理科の言葉をつかっているのがいいね。こんな感じにかけていれば◯があたるとおもいます。

まとめをし、ふりかえりをする

T:じゃあ、まとめね

C:支点と作用点の間の距離が短いほど、小さい力で持ち上げることができる

T:じゃあ、それにしよう

ということで、本時のまとめとして「支点と作用点の間の距離が短いほど、小さい力で持ち上げることができる」になりました

T:じゃあ、ふりかえりをしてね。

C:できました

T:じゃあ、次回はどうする?

C:支点と力点の間の距離が長いと小さい力で持ち上げることができるのかについてやりたいです

T:そうだね。それについてやろうね

終わりに

 実験方法を確認する場面がスムーズに要点を抑えられたと思っています。条件制御の考えに基づいて、どの点をずらすといいのかを理由とともに説明できていましたね。

 また、考察では理科の言葉を使うようになってきました。これは一朝一夕でつくものではなく、教師がこだわらないといけない部分だなと思います。

 続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜6年「てこのはたらきとしくみ」3授業目〜をご覧ください。

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