理科専科がズバリ授業案を公開! 〜6年「てこのはたらきとしくみ」8授業目〜

てこのはたらきとしくみ

 まだ7授業目を見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜6年「てこのはたらきとしくみ」7授業目〜をご覧ください。

<どれだけの力があれば持ち上がるのか?>

板書案

復習をする

T:前回はどんな勉強をしましたか?

C:左右の力の大きさが違う時、てこが水平になるきまりは何かについて調べました。

T:そうでしたね。実はてこのきまりは1つの式に表すことができます。それは何かペアで相談

C:できました

T:おしえて。

C:「おもりの位置×おもりの重さ=おもりの位置×おもりの重さ」です

T:そうでしたね。これを使えば計算で水平になる組み合わせを見つけることができます。たとえば、左の腕の4のいちに、30gをつるします。どうすれば水平になりますか?できたらもってきて

C:できました

T:正解。ミニ先生

C:できました

T:正解。ミニ先生

T:AさんとBさんに答え見てもらってね

C:はい

T:じゃあ、全体で確認ね。

C:1の位置に120g

C:2の位置に60g

C:3の位置に40g

C:4の位置に30g

C:6の位置に20g

T:じゃあ、本当に水平になるか見てみようね

(実験)

C:お〜。すごい。やっぱり全部つりあった。

T:じゃあ、今日はこの続きからします。

問題を把握し、課題を掴む

T:みなさん。これ何か覚えていますか?

C:あ〜めちゃくちゃ重かったやつのときだ

T:そうだね。そもそも、君たちは、この重いやつが持ち上がるにはどれくらいの力が必要なんかな?っていうところから始まったんだよね

C:そうでした

T:実は、これもう解くことができるんですよ!

C:え?

C:なるほど!確かにいけるわ

T:ということで、今日は何をするかというと、これ一体どれだけの力があったらもちあげることができるのかを求めてもらいます

C:はい

T:じゃあ、今日の課題は?

C:どれだけの力があれば持ち上がるのか?

T:それにするね

ということで本時の課題として、「どれだけの力があれば持ち上がるのか?」に決まりました。

見通しをもつ

T:じゃあ、何を使ったら、求めることができる?

C:おもりの位置×おもりの重さ=おもりの位置×おもりの重さ

T:そうですね。これをつかえばいいですね

T:今何を求めたいかっていうと

C:押す力!

T:ですね。でも、これはわからないので□とおきます。

T:ほんで、わかっていることはありますか?

C:重さが10kgです

T:ですね。ということでここが10ですね

T:じゃあ、後は何がわかればいいかというと

C:左の腕の支点からの距離

C:右の腕の支点からの距離

T:ですね。じゃあ、これはどうやったら分かる?

C:はかればいいです

T:そういうこと!

C:じゃあ、協力してはかってみて

(実際に長さをはかる)

C:わかりました

T:左の腕は?

C:2mです

T:右の腕は?

C:50cmです

T:なるほどね。でも今回、このままだと単位が違うよね。だから、そのまま式にあてはめられないので

C:0.5mになる

T:もう少し詳しくおしえて

C:mにそろえればいいから、50cmは0.5mになる

T:そういうことだね

T:ということでこれらの情報があれば…

C:計算でいける

T:じゃあ、やってみて

計算で求める

C:できました

T:もってきて

C:お願いします

T:なるほどね

C:お願いします

T:なるほどね。じゃあ、Aさんと共有してみて

C:お願いします

T:なるほどね

T:じゃあ、そろそろいいかな?式はどうなる?

C:10×2=□×0.5

T:じゃあ、計算していくよ

10×2=□×0.5

□×0.5=10×2

□   =10×2/0.5

□   =10×4

□   =40

T:じゃあ、結局どれだけの力がいるの?

C:40kg分の力!

T:ということになるわけです

C:すごい!めちゃくちゃこの式便利だ

T:ですね

まとめをする

T:じゃあ、まとめはどうなる?

C:40kg分の力でおせばもちあがる

T:ですね

ということで本時のまとめとして、0kg分の力でおせばもちあがる」に決まりました。

T:ちなみに、10kgを普通にもつには10kg分の力があればいいけど、てこを使うと

C:4倍の力がいるってことか

T:めちゃくちゃたいへんだね

一番小さい力の場合はどうなるのかを考える

C:先生、じゃあ、一番軽いときだったらどうなるんですか?

T:あ〜。それも計算で求められるよ。やってみる

C:やりたいです

T:じゃあ、やってみて

C:はい

(自分たちで求める)

C:できました

T:じゃあ、左の腕の支点からの距離はいくつだったの?

C:0.5です

T:じゃあ、右の腕の支点からの距離は?

C:2です

T:じゃあ、式は?

C:「10×0.5=□×2」です

T:じゃあ、計算するよ

10×0.5=□×2

□×2=10×0.5

□   =10×0.5/2

□   =10/4

□   =2.5

T:どれだけの力が必要なの?

C:2.5

T:ですね

T:ちなみに、さっきは4倍の力がひつようなんだけど2.5ってことは

C:1/4の力でいいってことか!

T:そうなの!

C:うわ〜すごい!

T:じゃあ、ふりかえりをかいてみて

C:はい

終わりに

 今回は、きまりを活用して、「どれだけの力があればもちあがるのか」を計算で求めました。子どもたちは、自分たちの疑問を解決できた喜びや、水平のきまりの式の有用性や、なにより理科の楽しさを実感したと思います。こんなふうな授業ができると子どもたちは楽しいと思います。

 続きが気になる方は、【完】理科専科がズバリ授業案を公開! 〜6年「てこのはたらきとしくみ」9授業目〜をご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました