理科専科をしてみて困ったことを発表! あなたももしかしたら陥るかも…

授業観

初めに

  理科専科を経験してみて、たくさん困ったことがありました。困ったことの中には、未だに解決できていないこともあります。でも、ぼん先生が困ったと感じたことを知っているだけでも、心づもりはぜんぜん違うのではないのかなと感じました。そこで、今年度、理科専科を受け持った方の力になれればと思い、今日は、困ったことを紹介します。

理科専科が困ったことはズバリ5つ!

 ズバリ言うと5つあります。「子どもとの関係性づくり」、「天気の影響」、「なかなか生物単元がうまく結果がでない」、「まとめが一つに落ちない」「1学期の授業が1学期におおわらない」の5つです。それぞれについて解説します。

困ったことの1つ目

1.子どもとの関係性づくり

 理科専科は、そもそも担任を持っていなかったり、担任を持っていてもそのクラス以外の学年も持ったりすることも多いかなと思います。そのため、子どもとの信頼関係を構築するのは難しいかなと思います。しかしながら、信頼関係は良い授業のためには絶対に必要だし、自分はその構築が最優先事項かなと思っています。そのために工夫をしていることは2つあります。

 1つ目は、授業のネタで勝負するということです。面白い授業すれば、子どもは絶対にその先生のことが好きになります。「理科専科が理科をおすすめする理由 〜授業の腕を磨きたいならまずは理科〜」でもお話したのですが、自分は理科って、積み上げ型の要素が算数などに比べると薄いので、どんだけでも挽回できると思うんです。

 2つ目は、ほめることです。やっぱりほめられるのっていくつになってもうれしいです。ぼん先生だっていまだにほめられるとうれしいですもん。そして、そんな風に自分のことを認めてくれる人のことは好きになるもんだと思います。指示したことをしっかりやってくれりしたら「ありがとう。うれしいよ」って言ったり、前より1個でも成長していたら、「前より、定規で線引くの早くなったね」とかそういう些細なことが自分は大事かなって思います。

困ったことの2つ目

2.天気の影響

 理科は、天気の影響をすごく受けます。担任を持っている場合は、国語を理科に変えてもいいので、ある程度行けるのですが、理科専科の場合はそうはいきません。昨年は、3年で太陽と影の変化を記録する勉強をしたのですが、2週間晴れませんでした笑 めちゃくちゃ足踏みしたし、天気をこれほどまで恨んだのは初めてでした笑 こういうことはよくあるので、気をつけてください。

 オススメは、天気に関係する授業を優先しながら単元計画を考えることです。例えば、5年の1学期は、「天気の変化」と「植物の発芽と成長」と「メダカ」の勉強をします。「天気」→「植物の発芽と成長」→「メダカ」って言う風に順番通りにできれば最高なんですけど、実際はそうはできません。昨年度の自分は、天気を終わらせた後、「植物の発芽と成長」「メダカ」を同時進行しましたが、両方とも発芽や孵化を待たないといけない状況ができて、足踏みをしちゃいました。

 そこで、今年度は、「植物の発芽と成長」と「メダカ」を優先してやっています。そして、その合間合間に「天気」の勉強を挟むようにしています。ただし、このやり方には注意点があって、小単元の区切りは意識したほうがいいです。どういうことかというと…

A:発芽する条件①→発芽する条件②→天気①→発芽する条件③→天気②→種子の発芽と養分①

ってやっちゃうと、発芽する条件③を勉強する時、発芽する条件②でどんな勉強をしたのか忘れてしまい、知識と知識がなかなか結びにくかったりします。そのため…

B:発芽する条件①→発芽する条件②→→発芽する条件③→天気①→天気②→種子の発芽と養分①

っていうふうに、小単元で一回区切るようにするといいです。これだと、Aに比べると記憶の定着に影響は少なかったです。

困ったことの3つ目

3.なかなか生物単元がうまく結果がでない

 種がなかなか発芽しないとか、蝶の卵だと思ったら蛾の幼虫だったとか、ヘチマの雌花がなかなか咲かないとかこんな事がよく起きます。自分も初めての理科専科の時、これがしんどかったです。なので、みなさんもこれには相当苦しむと思います。

 一番は、困ったことがあればネットでググったり、ぼん先生にインスタでメッセージを送ったりするなど人に聞くのが早いと思います。こういうのは知っているのと知っていないのでは全然違います。なので、知識武装をしていきましょう(これは、ぼん先生もがんばります)

困ったことの4つ目

4.実験がうまくいかなくて、まとめが1つにまとまらない

 理科で実験の結果がうまく出なかった時にどうやってまとめにつなげるか悩むことがあります。動画を見せたり、教科書はこう書いてあるよって伝えたりすることもできますが、ぼん先生は、絶対にもう一回実験をさせます。

 例えば、NHK for Schoolを使えば、正しい結果は短時間で流せるけど、実験結果が正しく出なかった子はテストを間違えると思います。 私たちにとっては間違った実験結果なのかもしれないんやけど、その子にとってはその実験結果が真実やし、その体験が邪魔をして、動画を見せても腑に落ちないからです。 だから、自分はもう一回実験するしか無いと思うし、もっと言えば、そういう実験ミスが起きないように準備をするのが大事だと思います。

 意見ずれてたら、「どっちが正しいの?」って返せば良いと思います。 両方ともが、「自分の方!」って言うのであれば、「じゃあ、次回もう一回実験してみようか」と言って、一回終わらせ、もし準備自体がまずければ、次の時間までに正しい実験器具に変えときます。大変なようでこれが一番楽な気がします。

困ったことの5つ目

5.1学期の授業が1学期におわらない

 どうしても天気や実験ミスで授業数が増えて、7月くらいになると「やばい!終わらんかも」ってなります。これはどれだけやってもなります笑

 これの解決策は、単元ごとに軽重をつけるしかないと思います。ここはサラッといこうとか、ここはじっくりやりたいとかそういう強弱をつけるのが理科は大事かなと思います。省けると思ったら、2授業かかるところを1授業にまとめたり、逆に丁寧にやりたいところは1授業のところを2授業かけたりします。生活経験が乏しい場合は、単元の始める前に1授業経験をさせて土台を揃えたりします。そのため、Aの単元の標準時数が5授業、Bの単元の標準時数が7授業だとしたら、Aを3授業、Bを9授業にするっていったことは多々あります。

 こういう感覚が身についてきたら、楽になると思います。でも、それってすぐには身につかないと思うので、気持ち飛ばして余ったら戻る位の感覚位がちょうどいいと思います。

終わりに

 もしもぼん先生の困ったことをみて、一人でも同じ経験をせずに済んだら嬉しいです。でも、おそらく経験すると思います笑

 そんなときは、ぜひこの記事に戻ってきてください。きっと今見たときより、「なるほど!!!」ってなると思います。これは、体験(困った経験をする)と言葉(ぼん先生の考え)が一致したら起きることであり、これが「分かった」ってことだと思います。

 こんな困り感も含めて、みんなで楽しみながら授業できると良いなって自分は思います。

 今日の記事の中で紹介した「理科専科が理科をおすすめする理由 〜授業の腕を磨きたいならまずは理科〜」が気になる方はぜひ見てみてください。

コメント

  1. 初任理科専科 より:

    初めまして、私は本年度から初任で小学校4.5.6年生の理科の専科になりました。教科担任制で授業を動かせず、植物の発芽と成長、魚のたんじょうで同じように困っています。足踏みしたとありますが、授業が進めない場合、どのようにしていたのかお伺いしたいです。

    • ぼん先生 より:

      足踏みをした場合、本で調べ学習、プリントで復習するなどをしていました。しかし、本来は授業時数に制限があるので、スムーズに授業が進められるようしないといけないと思っています。そこで、昨年度の反省を活かして自分は3つのことを大事にしています。(1)知識をつけること… 昨年度は特に調べず、とりあえず発芽や受精するのを待っていましたが、なかなかうまくいきませんでした。当然ですが、発芽や 受精には条件があるのでそこを抑えないと、うまくいきません。例えば、インゲン豆は、空気や水を与えて、25℃くらいが4日続くと発芽をします。春でもそんな日はきっとあるはずなので、事前に発芽に必要なものは何かを子どもたちと一緒に予想し、準備させ、「なかなか発芽しないね」とか言いながら、タイミングを伺うなどのしかけが要りますね。こういう小さい積み重ねが、5年の学習をスムーズに行かせるためには必要だと思います。 (2)3つの単元を同時並行で行うこと… 天気→植物→メダカって単元の順番通りやるのは不可能だと思っています。だから、やれそうなところからそれぞれを同時進行にやるのが大事かなって思います。自分の場合は、 特に発芽とメダカは気温が本当に大事なのでこの2つを第一に考え、2つが進められないときに天気をやるのがいいのかなと思います。ただ、今日はメダカ、明日は発芽、明後日は天気、明々後日は発芽というふうにあまりにもバラバラすぎると知識が繋がらないので、ある程度のまとまりで単元を区切るのは大事だと思います。(3)授業に軽重をつける…全部を完璧にするのは無理だと思います。そのため、軽重をつけて短く済ませるところも作るのが必要だと思います。例えば、成長には日光や肥料が必要だっていうの予想させるのではなく、A…日光あり、肥料なし、B…日光あり、肥料あり、C…日光なし、肥料なし、D…日光なし、肥料あり…を提示し、この中で一番育つのどれだと思う?っていうふうにすると短く済ませる事ができます。 あまりにも完璧にしようとして、時数が足りなくなって、後半のところは動画や教え込みで終わらせるっていうほうが自分は良くないと思うので、そんなふうにするのがいいのかなと思っています。

      • 初任理科専科 より:

        ご返信、ありがとうございます。授業が進められず足踏みしてしまいそうなので、参考にさせていただきます。
        今は、雲の学習を終えてしまっていて、種子とメダカを同時並行で進めていますが、思うような結果が出ず苦労しています。5年生だと、メダカやいんげん豆の知識がすごく必要ですね。理科専科として見通しを持って授業をしていかないといけないのに行き当たりばったりで赤本に頼ってばかりなので、授業の軽重、実践してみます!
        自分も5年生の授業の流れは順番に進めていくのは不可能だと思いました。それを先に知っておければずいぶん違ったかなと思います。

        • ぼん先生 より:

          そうなんです。5年生の「実のできかた」って勉強もすごく困ります。
          去年は、暑すぎてヘチマの雌花があまりできませんでした。
          そういった難しさが生物分野では多いです。そのため、生物分野を優先して、できるところからやるのがどの学年でも大事だと思います。

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