【完】理科専科がズバリ授業案を公開! 〜6年「てこのはたらきとしくみ」9授業目〜

てこのはたらきとしくみ

 まだ8授業目を見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜6年「てこのはたらきとしくみ」8授業目〜をご覧ください。

<てこをつかった道具にはどのようなものがあるのかな?>

板書案

復習する

T:前回はどんな勉強をしましたか?

C:どれだけの力があれば、もちあがるのかを計算で求めました。

T:そうだね。どんな式を使って求めたの?

C:「支点からの距離×力の大きさ=支点からの距離×力の大きさ」です

T:そうだね。じゃあ、黒板に問題を出しました。この場合ならどれくらいの力の大きさがいりますか?

C:5kg

T:どうやって求めたの?

C:求め方は・・・

20×1=□×4

□  =20×1/4

□  =5

C:という感じです

T:正解。つまり本来は20kgもつには20kg分の力がいるけど

C:5kg分の力で大丈夫ってことです

T:すごいね

T:こんなふうに軽い力で持つには、支点から力点までの距離を長くしたり、支点から作用点までの距離を短くしたりするといいんだよ。じゃあ、今日はこの続きからね。

今日の問題を把握し、課題を掴む

T:でね、昔の人はこのてこをなんとか日常生活の中で活かすことができないのかなと考えたわけです

T:それでね、みごとに成功したんです。

C:すごい

T:じゃあ、何があるか知ってる?

C:てんびん?

T:それは前に紹介したね。ほかは?

C:・・・

T:まああんまり知らないよね。じゃあ、今日の課題はどうする?

C:てこをつかった道具にはどのようなものがあるのかな?

T:じゃあ、それで行こう!

ということで本時の課題として、「てこをつかった道具にはどのようなものがあるのかな?」に決まりました。

釘抜きを紹介する

T:ということで、一番てこを感じやすいのはこれかな?なにかわかる?

C:くぎぬき?

T:すごい!正解!つかったことある?

C:ないです

T:じゃあ、まずは実際にやってみようか。集合

T:そしたら、ここに木のぼうと3本釘が刺さっているとおもいます。一番左は手で抜いてみてください。ほんで、真ん中は釘抜きの半分くらいのところをもって、こんな感じでぬいてください。一番右は釘抜きの端っこもって、こんな感じでぬいてください。使い終わったら、木の空いているところに、慎重にトントンって打っていって。ペアに渡してください。このとき手を打たんように気をつけてね

C:はい

T:じゃあ、やってみて

(実験中)

T:全員体験できた?

C:はい

T:わかったことおしえて

C:手では全然抜けませんでした

C:端っこを持った時はスッと抜けました

T:じゃあ、一番小さい力で抜けたのはどれか聞いていい?手で抜くときの人?真ん中くらい持ったときだった人?一番端っこだっ時の人?

C:全員端っこだ

T:そうだね。これはてこの性質を使っているからだよ

T:そしたら、解説するね。じゃあ、みんな先生の真似して釘抜きの絵を書いてみて

C:できました

T:まず、この釘抜きには支点、力点、作用点があるんやけど、どこやと思う?ペアで相談

C:できました

T:支点はどこ?

C:木と接しているところ

T:そうだね。支えているところだからね

T:力点は?

C:手で持っているところ

C:そうだね。力を加えるところだからね

C:作用点は?

C:釘を抜くところ

T:そうだね。仕事をするところだからね

T:ほんで、たとえばこの釘が50の力でぬけるとしよう

C:はい

T:ほんで、支点から作用点までの距離を1だとすると、支点から力点までの距離だいたいどれくらい

C:5くらい

T:わかった。じゃあそうするね。ほんで力点に加える力はわからんから□とするね

T:そしたら、このてこの式に当てはめると…

50×1=□×5

□  =50✕1/5

□  =10

T:となるから、10の力でぬけるってわけ

C:なるほど

T:じゃあ、本当にわかったか確認するぞ。じゃあ、真ん中に持った時、だいたい2の距離だとしよう。それだったら、どれだけの力いるか求めてもってきて

C:はい

C:できました

T:正解。ミニ先生

C:できました

T:正解。ミニ先生

C:はい

C:できた

T:じゃあ、全体で確認ね。式は?

50✕1=□×2

□   =50✕1/2

    =25

T:ということで、どんだけの力がいるの?

C:25の力

T:だから、端っこを持つと小さい力で抜けるというわけ

C:なるほど

T:ちなみにもっと楽にしたければ作戦は2つあるよ

C:支点から作用点までの距離を短くする

C:支点から力点までの距離を長くする

T:そうだね。だから、できるだけ釘近づけて、できるだけ長い釘抜き使えばめちゃくちゃ小さい力で抜けるよ。式で言えば… 大げさにやると

50×0.1=□×100

□    =50×0.1/100

     =0.05

C:0.05の力でぬける

C:わからんけどすごそう

T:だね。こんなふうにてこを使うと釘を楽に抜けるよってことがわかればいいよ

てこを利用したものを紹介する

T:ちなみに、釘抜き以外にもてこを使った道具はいろいろあるよ。ということで、これらは全部てこを利用したものです

C:ハサミもそうなの?

C:せんぬきだ

C:ピンセットもある

T:意外と身近なもの結構ないけ?

C:はい

T:じゃあ、ワークシートくばるね。これらの道具のどこに支点や力点や作用点があるかのクイズね。

C:はい

C;できました

T:もっておいで

C:おねがいします

T:正解。ミニ先生

C:おねがいします

T:正解。ミニ先生

T:じゃあ答え合わせね

C:はい

(答え合わせをする)
T:でね、あとは教科書にちょっとした説明があるからそれを読みましょうか

C:はい

まとめをし、ふりかえりをする

T:じゃあ、まとめね。今日のまとめはどうする?

C:くぎぬき、ハサミ、栓抜き、ピンセットなどがある

T:じゃあそれにしよう

ということで本時のまとめとして、「くぎぬき、ハサミ、栓抜き、ピンセットなどがある」にしました。

T:じゃあ、ふりかえりをしてね

C:はい

終わりに

 体験をさせ、既習や数値を使いながらなぜてこを使うと楽になるのかを実感させることを今回は大事にしました。本当はいろいろな道具で説明をしたかったのですが、サラッと抑えました。

 少しでも理科が日常生活で役立っているとわかってくれたらいいなと思います。

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