理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「天気の変化」1授業目〜 

天気の変化

「それぞれの天気の時、雲の様子はどうなっているのかな?」

単元のゴールを掴む

 まず初めに、子どもたちと…

T みんなは、どの天気が好き?

C 晴れ!晴れ!曇り!…

T そうか、晴れが多そうだね。どうして?

C 晴れたら外で遊べるから。野球ができるから。

T 確かに、旅行とかでも晴れているときのほうが嬉しいよね。

T じゃあ、明日が晴れるかどうかを自分たちの力で予想できたら、素敵だよね。

C うん

T じゃあ、君たちにはこれから天気予報士になってもらいます

C えっ!

といったやり取りを行いました。このやり取りを行うことで、天気を学ぶ必要性をもたせたということです。

1時間後の天気は?

 「じゃあ、今日の問題ね。1時間後の天気は何だと思う?空を見て、予想してごらん。」と伝えました。すると、子どもたちは、窓の近くに行き、空を観察し始めました。「廊下側もいっていいですか?」の声には、「すばらしい。どうぞ」と褒めました。次第に、子どもたちは、自分の座席に戻り、予想をかき始めます。

 全員が書いたのを確認してから、「予想は?」と聞くと、「晴れ」と「曇り」に答えがバラけました。理由を聞くと…

【晴れのグループ】

  •   雲があまり空にないから
  •   東から西に動いているように見えて、東に雲がなかったから

【曇りのグループ】

  •   雲があまり空にないから
  •   こっちに雲が来そうだから

といった理由が出てきました。見てみると、殆どの子が雲に着目して、予想を立てていました。

 そこで、「天気を予想するときには、雲に注目すればいいんだね。じゃあ、今日は、1回目だし、それぞれの天気の時に、雲がどんな様子なのかをまずみてみようか」と伝えました。そして、今日の課題として、「それぞれの天気の時、雲の様子はどうなっているのかな?」と書きました。

雲の様子を観察し、スケッチする

 「では、今から晴れ、曇り、雨の時の空の写真を見せます。雲に注目しながらスケッチをしたり、気づいたことを書き込んだりしてください。」と言ってワークシートを配りました。

 『これが晴れの時の空ね』といって、2まい(1枚は快晴。2枚は雲の量が7割くらい)の写真を見せました。そして、『これが曇りの時の空ね』といって、1枚(雲の量が10割くらい)の写真を見せました。『じゃあ、まずは、これらをスケッチしてみて』と言いました。

 しばらく時間をあげると、人によって差が出てきました。この時、遅い子をじっと見ていると、面白いことに気づいて、それは「空の下にある山を丁寧にかいていた」のです。これは、「なるほどな」と思いました。もちろん「今日は雲に注目してほしいから、雲は丁寧に書いて、山はざっくりでいいよ」と伝えました。

 その後、雨の時の空の写真を提示しました。子どもたちは、「うわっ」と言っていました。そして、暫くの間、スケッチをさせました。

分かったことを共有する

 そして、『分かったたことを教えて下さい』と伝えました。

 晴れ…雲の量が少ない。色は、白っぽい。色々な形がある

 曇り…雲で覆われている

 雨 …雲で覆われている。色は黒色や灰色が多い。

といった意見が出ました。

 そして、ここで、教師の方から「実は、今の天気が晴れか曇りかを判断する時、雲の量で区別します。空全体を10とした時、雲の量が0〜8のときは晴れ雲の量が9〜10のときは曇りです。そして、雨がふると、雨という風になります。それと、みんなは、空を見て、周りの雲の量にだけ着目していたよね。それをつかえば、確かに晴れか曇りかを予想はできるけど、それに加えて、色も見てみるといいよ。雲の色が黒っぽかったら、雨かもしれないなと予想できるから」と教えました。

 そして、まとめとして、「晴れは雲の量が0〜8、曇りは雲の量が9〜10、雨は雲が9〜10で黒っぽい色をしている」と書きました。

終わりに

 今日の授業でつけたい力は、それぞれの天気のとき、雲の様子がどうなのかに気づくことです。雲の量や雲の色とかに気づけるといいなと思っていて、それがちゃんと落とせました。天気を予想するとき、雲に着目するのは大前提なので、これをスタートに持ってくるのがいいなと思います。

 続きが気になる方は、「理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「天気の変化」2授業目〜」を御覧ください。 

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