1授業目をまだ見ていない方は、「理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「天気の変化」1授業目〜」 を御覧ください。
<雲の動き方に決まりはあるのかな?>
天気の変化の2授業目でつけたい力
今日は、天気の変化の2授業目です。この授業でつけたい力は、「雲の動き方にきまりがあるのかどうかについて疑問を見出す力」です。では、ぼん先生はどのような授業をおこなったのでしょうか?どうぞごらんください。
復習する
「前回どんな勉強をしましたか?」と尋ねると、「それぞれの天気の時、雲の様子はどうなっているのかを調べました」と答えました。その後、「分かったことは?」と聞くと、「晴れの日は、雲の量が0〜8、曇の日は、雲の量が9〜10、雨の日は、雲の量が多く、色は黒色や灰色」と答えてくれました。もうしばらく続ければ、子どもたちでできそうかなと感じました。
雲の動き方にきまりがあるのか?
その後、次のようなやり取りをしました。
T:前回Aさんが雲は東から西に動いていて、東に雲がないから晴れだと思うって言ってたよね
C:はい
T:先生、これすごいいいなって思っていて、1時間後の天気を予想する時、周りに黒っぽい雲があったとしても、それがどう動くかによって予想は変わってくるよね。
C:たしかに、こっちにくるなら雨になる可能性が高いし、あっちにいくなら晴れになる可能性が高いし
T:ただ問題なのが、東から西にうごくみたいに雲の動き方に決まりはあるんかな?どう思う?
C:あると思う
C:ないと思う
T:じゃあ、自分の考えと理由がある人は書いてみて
予想を交流する
『じゃあ、自分の考えを聞くよ。』というと、3:7で「決まりはない」のほうが多かったです。そこで、それぞれの意見の予想を聞きました
【あるのグループ】
・Aさんが雲は東から西に動いているって言っていたから
・決まりがないと天気予報士はあんなにたくさん天気を当てることができないと思うから
【ないのグループ】
・雲は風によって動いていて、風の向きはバラバラだから
でした。「意見変わる人いる?」と聞くと、4:6で「決まりはない」のほうが多かったです。どうやら、「決まりがないと天気予報士はあんなにたくさん天気を当てることができないと思うから」という意見がささったようです。
『じゃあ、今日の課題?』というと、「雲の動き方に決まりはあるのかな?」と答えました。
実験方法を確認する
『じゃあ、観察して確かめよう』と言って、観察の仕方を確認しました。『雲がこっちからこっちに動くってわかりにくいよね。じゃあ、どうやって向きを伝えればいいと思う?』と聞くと、「方位を使って表せばいいと思う」という意見が出ました。これはぜひ出てほしいと思っていたので、良かったです。
『じゃあ、まずはどこの方位を向いて、観察するか決めよう』と言いました。決め方は、くじにしようと言って、当番にくじをひかせました。出たのは、北でした。もちろんこのくじには、しかけがあり、どの紙にも北とかいておきました笑 それは、絶対に北向きでやりたいけど、あたかも自分たちで選んだというふうにしたかったからです。北向きで観察するのは…
- 空の高いところにある雲は西から東に流れるため、北か南だとその動きが見やすいから
- 南には太陽があり、観察しにくいから
という理由があるからです。
そのあと、『雲の動きを見るときは、AとBのどちらをみるのがいいでしょう?』と聞きました。すると、全員がBと答えました。りゆうを聞くと、「Bの雲は、電柱にかかっており、動いていないものを目印にすることで、雲の動きがわかりやすいから」と答えました。これもバッチリでした。4年で習ったことをしっかり活かせていました。
最後に、『端末で1時間位動画を撮っておこう。そして、その動画を見て、みんなで確認しよう。」と言いました。そして、振り返りをして、終わりました。
終わりに
子どもたちは、日常生活の中でなんとなく、天気と雲には関係があるし、雲が動くことは分かっています。そこに時間をかけるのって自分はもったいないと思っています。そういうところは、サラッと行けばいいと思います。
しかしながら、『雲の動きにきまりはあるか?』という問題になると、子どもたちは、止まります。このように「見ているけど、見ていないものに焦点をしぼる」というのは大事なことかなと自分は思います。
続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜5年「天気の変化」3授業目〜をご覧ください。
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