理科専科がズバリ授業案を公開! 〜4年「動物のからだのつくりと運動」0授業目〜

動物のからだのつくりと運動

人の体のつくりと運動で一番むずかしい問題とは?

 自分がこの単元を教えていて、一番難しいのはこんな問題が出たときです。

この問題で子どもたちは、どっちが「ちぢむのか」「ゆるむのか」がごっちゃになるんです。それもそのはずで…

①うでをのばすときの「ゆるむ」「ちぢむ」

②うでをまげるときの「ゆるむ」「ちぢむ」

③あしをのばすときの「ゆるむ」「ちぢむ」

④あしをまげるときの「ゆるむ」「ちぢむ」

といろいろなパターンがあるからです。

模型や動画を使って教えた時の課題とは?

 自分は去年腕の模型を見せたり動画を見せたりして教えました。しかしながら、課題は山積みでした。

①模型や動画では理解できない子がいる

②その場で理解してもテストでは解けない子がいる

③その場で理解してテストでも解けたが、学期末テストでは答えられない子がいる

などです。

 もちろん、子どもの覚える練習が少ないのも要因としてあるかもしれませんが、子どものせいにしていては教師の成長はありません。そして、自分は色々考えて、この本質さえ分かればいいのでは?という物を見つけました。今日はそれをみなさんに共有できればいいなと思っています。

この問題を解くための本質とは?

自分はこの問題を解くために覚えるべき本質とは1つだと思っています。その本質とはズバリ…

筋肉と骨はつながっている

です。これさえわかっていれば、しっくりきます。では、例を挙げながら説明をしてみます。

腕を曲げる時の場合

 まず、うでを曲げるときを考えてみましょう。うでをまげるとは、黒い矢印の向きに動かしたいということです。

 この時、上の筋肉は、腕を引っ張り上げるために、縮まなければなりません。

 もし上の筋肉が緩んでしまうと、腕の動かしたい向きと筋肉の向きが真逆になってしまいます。これはおかしいですよね。

 じゃあ、下の筋肉はどうなるかというと、腕を引っ張り上げるためにゆるめないといけません。

 もし下の筋肉が縮んでしまうと、腕の動かしたい向きと筋肉の向きが真逆になってしまいます。これはおかしいですよね。

 このように、上の筋肉が縮んで、下が筋肉が緩むから黄色の線のようにスムーズにうごくということです。

足を伸ばす時の場合

 では、次に足を伸ばすときを考えてみましょう。足をのばすとは、黒い矢印の向きに動かしたいということです。

 この時、下の筋肉は、足を引っ張り上げるために、ゆるめなければなりません。縮めてしまうと足の動かしたい向きと筋肉の向きが真逆になってしまいます。

 じゃあ、上の筋肉はどうなるかというと、足を引っ張り上げるために縮まないといけません。もし上の筋肉が縮んでしまうと、足の動かしたい向きと筋肉の向きが真逆になってしまいます。

 このように、下の筋肉がゆるんで、上の筋肉が縮むから黄色の線のようにスムーズに動くということです。

まとめ

 そして、この説明は、他の場合でも同様に考えられます。つまり、「筋肉と骨はつながっているから、骨の動く向き(腕や足の動く向き)と筋肉の向きは同じにならないとおかしい」という知識さえ理解できれば解けるということです。

終わりに

 自分は、この説明が凄くしっくり来て「あ〜なるほど」と感じました。そして、体の仕組みってすごい理にかなってるなと感じました。みなさんはいかがだったでしょうか?

 もし、「なるほど」と思ってくれたら、じぶんはすごくうれしいです。どうやったら子どもたちが「わかった!」ってなるか一生懸命考えた甲斐があったと思うからです。

 続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜4年「動物のからだのつくりと運動」1授業目〜をご覧ください。

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