<どうして全体に雨があたっているのに、水たまりがあるところとないところがあるのか?>
課題を掴む
まず初めに子どもたちと次のようなやり取りをしました。
T:今日から、新しい勉強に入るね。キーワードは、「雨水」だよ
C:そうなんだ
T:雨水ってどのへんで見る
C:グラウンド、中庭、帰り道
T:そうなんだ。今日は、中庭の写真持ってきたんだけど、どのへんに雨水ができてるイメージ?青でぬってみて
C:できました
T:そっか。この辺か
T:じゃあ、もう1枚雨水の写真持ってきたんだけど、雨降ったときに雨が当たる場所に赤でぬってみて
C:できました
T:先生、これ見て疑問にあることあるんやけど…
C:はい。全部の場所に雨があたっているのに、水たまりがあるところとないところがあるのはどうして?
T:そうなの。これ不思議だなと思って
C:たしかに
T:じゃあ、これについてやってみようか
といって、「どうして全体に雨があたっているのに、水たまりがあるところとないところがあるのか?」という課題を書きました。
予想をする
「その後、もしかしたらでいいから予想をかいてみて」といいました。子どもたちからは…
・高低差があり、高いところから低いところに雨がながれるから
・しみこみやすさにちがいがあるから
という2つが出ました。そこで、「どっちがあやしそうか、ネームプレートを貼ってみて」といいました。すると、僅差で「高低差があり、高いところから低いところに雨がながれるから」が多かったです。そこで、「でも、地面って平らじゃないの?」と問い返しました。すると、「いや、平らではないはず」という声が出たので、「じゃあ、この予想が本当にあってるかを実験で確かめようよ」と伝えました。
実験方法を考える
その後、次のようなやり取りをしました。
T:じゃあ、どんな実験すればいいかな?
C:ビー玉?
T:もう少し詳しく教えて
C:ビー玉を地面において、もし高低差があれば、転がるはず。もし平らならば、転がらないはずです
C:あ〜
T:じゃあ、それでいきましょう。ただし、補足説明があって、箱にビー玉をいれて、それで転がるかどうかを見ましょう。ビー玉をよごしたくないからです
T:記録の仕方は、中庭の写真を配るので、こっちからこっちにうごいたみたいに矢印をかいてください。ほんで動かなかった場合は、おいた場所に点をうつだけでいいです
T:何か質問はありますか?
C:ないです。
T:じゃあ、中庭にいって、しらべましょう。
実験をする
その後、実験を行いました。外に出たら、1回だけ全体でやり方と記録の仕方を確認して、自由に調べさせました。子どもたちは、いろいろな場所で実験をしていました。それが終わると、教室に戻り、振り返りを書かせました。
終わりに
今回は、導入部分を凄く頑張りました。「全体に雨があたっているなら、普通は全体に水たまりはできるはず」なのに、「現実はそうではない」といった、イメージとのズレをひきだすような導入ができたのかなと思います。それ以降は、割とスムーズに流れたと思います。子どもに課題意識をもたせるには、ズレを生み出すこと(理科専科が見方・考え方を解説! 〜『比べる』とは〜)と課題づくりの仕方(理科専科はどう考える?! 〜理科の課題づくり〜)を教えることが大事になると思うので、ぜひ別の記事も参考にしてみてください。
続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜4年「雨水のゆくえと地面のようす」2授業目〜をご覧ください
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