理科専科がズバリ授業案を公開! 〜4年「雨水のゆくえと地面のようす」3授業目〜

雨水のゆくえと地面のようす

 2授業目を見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜4年「雨水のゆくえと地面のようす」2授業目〜をご覧ください。

<校庭の土と砂場の砂にはどんなちがいがあるのか?>

課題を掴む

 まず初めに次のようなやりとりをしました。

T:これなんの写真かというと…

C:校庭

C:水たまり

T:そうだね。ちなみに水たまりはどのへんにあるかというと…

C:全体

T:そうだね

T:でね、この写真のこの部分に注目してみると、こんなふうになっているの。気づいたことをペアで相談

C:できました

T:どんな意見が出ましたか?

C:校庭には水たまりができているのに、砂場には水たまりができていないです

C:同じです

T:そうだね。じゃあ、今日の課題はどうする?

C:校庭には水たまりができているのに、砂場には水たまりができていないのはどうして?

C:校庭の土と砂場の砂にはどんなちがいがあるのか?

T:なるほど。じゃあ、大きい課題として、「校庭には水たまりができているのに、砂場には水たまりができていないのはどうして?」を使おう。ほんで、今日の授業の最後では、仮説を立ててもらおうと思っているんだけど、そのために今日は、「校庭の土と砂場の砂にはどんなちがいがあるのか?」について調べよう。

ということで、本時の課題は「校庭の土と砂場の砂にはどんなちがいがあるのか?」に決まりました。

観察の視点を確認し、観察する

 そしたら、今日は、「大きく分けて3つの視点で校庭の土と砂場の砂の違いを見てみましょう」といって、ワークシートを配りました。3つの視点とは…

①1粒の大きさ

②1粒の手触り

③水をかけたときの様子

です。まずペアごとに、①1粒の大きさと②1粒の手触りを自由にやらせました。その後、確認をしました。

T:1粒の大きさはどうだった?

C:砂場の砂が大きい

C:校庭の土が小さい

C:同じです

T:じゃあ、1粒の手触りは?

C:砂場の砂がザラザラ

C:え?校庭の土がサラサラだよ

C:え?

T:はい。じゃあ、全員で確認しておいで〜

C:ほら。サラサラだよ

C:え?ザラザラやん

C:それ。だめだよ。だって、1粒の手触りなんに、全体の手触りになっているやん

C:1つぶだから、こうやって1粒取って比べんと…

C:あ〜それなら、砂場の砂がザラザラしている

T:解決?

C:はい。砂場の砂がザラザラで、砂場の砂がさらさらしています

 その後、③水をかけたときの様子を全体でやりました。まずは、カップにそれぞれいれさせ、水を準備させました。そして、同時に水をいれてみました。

C:あれ?校庭の土は上に水がたまる

C:本当や

C:砂場の砂は、だいぶへったね

C:うわ。横から見たらぜんぜん違う

C:ほんまや。色どんどん変わる

といった感じです。その後、砂場の砂はしみ込みがはやい、校庭の土はしみ込みがおそいというのを確認しました。

まとめをする

 「じゃあ、まとめね」といって、ノートに書かせました。その後、発表をして、「砂場の砂は、粒が大きく、ザラザラしていて、しみ込みがはやい。校庭の土は、粒が小さく、サラサラしていて、しみ込みがおそい」と書きました。

 その後、「じゃあ、校庭には水たまりができているのに、砂場には水たまりができていないのはどうして?仮説を書いてみて」といって、仮説を書かせ、終わりました。

終わりに

 おそらく、いきなり「校庭には水たまりができているのに、砂場には水たまりができていないのはどうして?」に対する仮説を書かせても、かけない子のほうが多かったと思います。だから、自然体験をさせたということです。特に、カップに水を入れたときの様子の違いから「なるほど」と思った子が多かったと思います。「自然体験が乏しいのであれば、しっかりさせてあげる。いろいろなことを試す中で、仮説が思いつき、それが正しいのかどうかを実験で確かめる」っていうのは本当に大事なことだと思います。

 続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜4年「雨水のゆくえと地面のようす」4授業目〜をご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました