<本当に4種類の植物の種の姿はちがうのかな?>
問題を掴む
今日からあたらしい勉強に入ります。そのため、次のようなやりとりをしました
T:みんなは植物を育てたことある?
C:朝顔、ミニトマト、大豆
T:いろいろな植物を育てたことあるんだね。実は、3年生でも植物を育てます。しかも4種類。
C:4種類?
T:そう。今から写真見せるね。まずはこれ
C:ひまわり!
T:正解。そして、これ!
C:ピーマン
T:正解。そして、これ!
C:オクラ
T:正解。そして、これ!
C:?
T:これは、ホウセンカです。ホウセンカは知らない子も多いんだね。でっ、この4種類を今から育てるんだけど、この4つの植物の1番最初ってどんな状態か知ってる?
C:種!
T:そうです。種の状態なんです。じゃあ、この4種類の種ってみたことある?
C:ない。
T:じゃあ、問題!4つの植物の種は同じ姿をしているでしょうか?それともちがう姿をしているでしょうか?自分の考えと理由をかいてごらん
予想を共有する
しばらくすると、「できました」との声!そこで、『同じ姿をしていると思う人?』『違う姿をしていると思う人?』と尋ねました。結果は…全員が違う姿に手をあげました。
理由を聞くと…
- 花の色が違うから、種の色もバラバラな気がするから
- 花の大きさが違うから、種の大きさもバラバラな気がするから
- 花の形が違うから、種の形もバラバラな気がするから
- 同じ姿の種だと、どの種がどの植物か見分けがつかないから
と言っていました。そこで、「でも、本当に種の姿ってバラバラなんかな?」と尋ねると、「たぶんちがう」と言ってきたので、「絶対にちがうの?」と問い返しました。すると、「わかりません」と言っていたので、『今日の疑問をノートにかいてごらん」と伝えました。そして、疑問を発表しながら、本時の課題を「本当に4種類の植物の種の姿はちがうのかな?」にしました。
観察する
「じゃあ、今からワークシートを配るね。」と言って、ワークシートを配りました。そのあと、「君たは、色、形、大きさがちがうと予想していたので、そこに注目しながら見てみよう。もしかしたら、他にもちがうところがあるかもしれないのでそれはその他にかいてください」と伝えました。
そして、4種類の種を配りました。「うわ〜全然ちがう」という声が出ていましたが、それには反応せず、しっかり観察している子を見つけて褒めました。すると、全員が観察に集中するようになりました。
分かったことを共有する
しばらくしてから、『分かったことは何?』と聞きました。すると…
色…ひまわりは白と黒、ホウセンカは茶色、オクラは緑、ピーマンは黄色
形…ひまわりは細長い(涙みたいな形)、ホウセンカは丸い、オクラは丸い、ピーマンは平べったい
大きさ…ひまわりは8mm~1cm,ホウセンカは2~3mm、オクラは3mm、ピーマンは2~4mm
と言っていました。『じゃあ、今日のまとめをするよ。この課題に対する答えがまとめには来るんだけど、どうすれば良い』とたずねると、「4種類の植物の種の姿はちがう」という意見が出ました。すると、「つけたしで、4種類の植物の種は色や形や大きさなどの姿がちがう」という意見も出てきました。結果として、「4種類の植物の種は色や形や大きさなどの姿がちがう」になりました。
担当する植物を決める
そして、『この後、どの植物も観察はするんだけど、この植物はこの人が担当みたいなのを決めておきたいなと思います。みんなはどれがいい?」と尋ねました。
実は、この後、スケッチをさせたり、大きさをテープではかったりする活動が待っているんですけど、4つともの植物をスケッチしたりテープで図ったりするのは大変なんです。だから、自分は植物を1個選ばせて、それだけやらせてます。スケッチやテープではかる力をつけるのが目的だから、わざわざ4つしなくてもいいかなと思ってます。(4つできるならそれに越したことはないです)
もちろん、人数などにばらつきが起きても良いのですが、どの植物にも1人はついているようにしたいです。そこだけ見てください。その後、振り返りをして終わりました。
終わりに
植物の分野は、ざっくり観察(共通点や差異点をみつける)→細かく観察(じぶんが選んだ植物をじっくり見る)という流れが自然かなと自分は思っています。今回の授業では、子どもたちの予想から見るポイントを引き出し、それをもとに観察させるので、まとめもブレることがないのが良かったですね。
続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜3年「たねをまこう」2授業目〜をご覧ください。
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