理科専科がズバリ授業案を公開! 〜3年「チョウのかんさつ」5授業目〜

チョウのかんさつ

 まだ4授業目を見ていない方は、先に理科専科がズバリ授業案を公開! 〜3年「チョウのかんさつ」4授業目〜をご覧ください

<チョウの体の作りはどうなっているのかな?>

課題を掴む

 まず初めに次のようなやりとりをしました。

T:今日の問題を書くので、そっくり真似して書いてください

C:はい

T:チョウの絵を書こう

C:できました

T:みなさんは、チョウをみたことありますよね?

C:はい

T:じゃあ、全員のイラストってそろいますよね?

C:…

T:じゃあ、かいてみて

 その後、代表者のやつを何個か黒板に貼り、次のようなやりとりをしました。

T:いっしょけ?

C:違う

T:どこがちがうかな?ノートにかいてごらん

C:できました

T:じゃあ、教えて

C:はい

T:Aさん

C:こっちはからだが2つだけど、こっちはからだが3つあります

T:Bさん

C:こっちは足の本数が4本だけど、こっちは足の数が6本です

T:Cさん

C:こっちは足が下の部分からでてるけど、こっちは真ん中から出ています

T:どれが正解なのかな?ネームプレートはってみて

C:はれました

T:これでも意見バラけたね

T:じゃあ、チョウのからだのつくりってどれがせいかいなんだろうね

T:ということで今日の課題は?

C:チョウの体の作りはどうなっているのかな?

ということで、本時の課題として「チョウの体の作りはどうなっているのかな?」が決まりました。

視点を確認し、調べ学習をする

その後、次のようなやり取りをしました。

T:ということで、いまから図書館行って調べます

C:はい

T:見てほしいのは何かわかる?

C:足の数

C:体の数

C:足の出ている場所

T:ですね

T:そこに気をつけてみてね

と言って、図書館で調べ活動をさせました。

分かったことを共有する

 そして、ある程度時間を取った後、子どもたちと次のようなやりとりをしました。

T:分かったことを教えて

C:はい

T:Dさん

C:足の数は6本でした

T:Eさん

C:足は真ん中のところからでていました

T:Fさん

C:体は、いくつに分かれているかはわからなかったけど、こんなふうになっていることがわかりました

T:なるほど

T:そしたら、ここからは教えるね。まず、これが頭。ほんでこのフサフサしている部分があるよね。これがむね。ほんでこの長いやつがはらです。つまり、チョウの体は、いくつの部分でできているかというと

C:3つ

T:3つっていうのはどれとどれとどれ?

C:頭、むね、はら

T:そういうこと

T:ほんで、Eさんが真ん中のところからでていたって言っていたけど、これ頭、むね、はらでいうとどれ?

C:むね

T:そうです

T:なので、チョウのからだは、頭、むね、はらになっていて、むねから足が6本でているんだよ。じゃあ、ノートに今書いた先生の絵をそっくり真似してかいてみて

C:できました

 その後、「じゃあ、今日のまとめをするよ」といって、「チョウの体は、頭、むね、はらの3つの部分に分かれていて、むねに足が6本ついている」とまとめました。ほんで、振り返りを書かせました。

動作化させて覚える

そして、子どもたちと次のようなやりとりをしました。

T:ほんで、これの覚え方ねんけど…

T:「あたま、むね、はら、むねから足がぴゅっぴゅっぴゅ」

T:はい、じゃあ全員でやるよ。せーの

C:「あたま、むね、はら、むねから足がぴゅっぴゅっぴゅ」

T:おっけ。チョウのからだのつくり。せーの

C:「あたま、むね、はら、むねから足がぴゅっぴゅっぴゅ」

T:でっ、チョウみたいに、頭むねはらの3つの部分にわかれていて、胸から足が6本でているような動物のことを昆虫っていいます

T:なので、昆虫のからだのつくりっていったら、どうするの?

C:「あたま、むね、はら、むねから足がぴゅっぴゅっぴゅ」

T:ばっちりだね

といっておわりました。

終わりに

 今回は、ズレを引き出し、その視点で調べ学習をさせました。本当は見たことがあるのに、ズレちゃうと本当はどうなるのかなって疑問におもいます。また、3年生という発達段階では、動作とリズムで覚えさせるのはとても効果的です。前の教頭先生におしえてもらったんですけど、昆虫の体の作りはこれで一発で覚えます。セリフしかないけど、ちゃんと動作もつけています!

 ズレについて詳しく知りたい方は、理科専科が見方・考え方を解説! 〜『比べる』とは〜をご覧ください。

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