理科専科がズバリ授業案を公開! 〜3年「チョウのかんさつ」1授業目〜

チョウのかんさつ

<どうしてチョウはキャベツ畑にいるのかな?>

課題を掴む

 はじめに、子どもたちと次のようなやりとりをしました。

T:チョウを見たことってありますか?

C:あります

T:チョウってどのへんにいますか?

C:花畑

T:そうだよね。何のために来てるのかな?

C:花のみつをすうため

T:そうだね。つまり、チョウにとって花の蜜は…

C:餌

T:ということだね

T:実はね、チョウってこんなところにもいるんだよ

C:えっ!ここどこ?

C:葉っぱがいっぱい

C:花全然ないよ

T:そうだね。実はこれ、キャベツ畑だよ

C:なんで?

T:今日の課題どうする?

C:どうしてチョウはキャベツ畑にいるのかな?

ということで、本時の課題「どうしてチョウはキャベツ畑にいるのかな?」が決まりました。

予想をする

 その後、「もしかしたらでいいから、自分の考えをかいてごらん」と言いました。そして、しばらく時間を取りました。だいたい意見がかけたのを確認して、「じゃあ、自分の考えを教えて下さい」と伝えました。子どもたちからは…

・チョウは、集まってくる虫を食べるから

・チョウが、キャベツの葉を食べるから

・チョウが、キャベツの葉を幼虫に渡すため

・チョウが、キャベツの汁を吸うため

といった意見が出ました。

チョウの口を見せ、議論させる

 そして、「実は、チョウの口ってこんなふうになっているんだよ」と言って、写真を見せました。「じゃあ、どれが正しいんだろうね。話し合ってみて」と言って、任せました。

C:ストローみたいなのが口なんだね

C:これ、虫食べるのむりじゃない?

C:それ、思った

C:でも、虫にさして、チューって吸うのはできるかも

C:たしかに

C:でも、チョウが虫を食べるなんて聞いたことないよ

C:たしかに

C:話変わるんやけど、キャベツの葉を食べるのはむりじゃない

C:なんで

C:だって、口小さいから。

C:たべるとしても、小さい穴しかできんと思う。あと、口小さいから、幼虫にあげるのもむりやとおもう

キャベツの葉の様子を見せ、議論させる

 このタイミングで、「別の写真も紹介するね」と言って、キャベツの葉にたくさん穴が空いていて、キャベツの葉に幼虫がいる写真を見せました

C:えっ!

C:めちゃくちゃ穴あいてる

C:これ、幼虫が食べたんじゃない

C:それ思った

C:チョウがキャベツ食べるなら、こんなに穴大きくないとおもう

C:じゃあ、虫をすうんじゃない?

C:でも、そんなの聞いたことないよ

C:花の蜜が餌じゃないの

C:うーん

チョウが黄色い粒を出している写真を見せ、議論させる

 このタイミングで、もう一枚の写真を見せました。チョウが黄色い粒を出している写真です。

C:この黄色い粒なにかな

C:うんちじゃない

C:ちがうやろ笑

C:あ〜わかったかも

C:なに

C:これ、たまごじゃない?

C:あ〜

C:たまごうんで、幼虫になって、そいつが葉っぱをたべたってことか

C:そうかも

動画で確認をする

 このタイミングで、「もうすぐ時間来るので、動画を見せるね」と言い、動画を流しました。子どもたちの言った通り、チョウはたまごを生みにきていることをたしかめるためです。

 そして、「じゃあ、まとめね。なんでチョウはキャベツ畑にきたの?」って聞くと、「たまごをうむため」と答えていました。そこで、まとめとして、「チョウは、たまごをうむためにキャベツ畑に来た」と書きました。

 その後、「キャベツ畑に卵を生むとなにかいいことがあるの?」と聞きました。すると、「たまごから幼虫が出てきたら、その幼虫がすぐにご飯を食べられるようにするため」と言っていました。そして、振り返りをさせ、終わりました。

終わりに

 子どもたちは、活発に議論をしていましたね。事実となる資料を出し、複数の事実を根拠にして、妥当性がある結論を出すのは、まさしく多面的に考える力の素地になるものだなと思います。子どもたちも、謎がはっきりしてスッキリしている様子でした。

 続きが気になる方は、理科専科がズバリ授業案を公開! 〜3年「チョウのかんさつ」2授業目〜をご覧ください。

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